加賀藩士の武家屋敷が軒を連ねる長町の路地裏で
美味しい薬膳料理をいただいた後 旦那さんと少々別行動することに。
私がやって来たのは 金沢老舗記念館 。
藩政時代から薬種商だった「中屋薬舗」の建物を 金沢市が中屋家から寄付を受け
伝統的町民文化の展示施設として開館した記念館です。
わたくし・・・知らなかったのですが
こちらの記念館、 ミシュラングリーンガイド1つ星 評価を受けていたのですね。
世界的に権威のあるガイドブックに紹介されているスポットですが
たったの 100円 で見学できるのはありがたいですねぇ。
受付で観覧料100円をお支払いしたら
きれいな千代紙で折った袋(?)に入った爪楊枝をいただきました。
「ご自由に写真撮影してくださいね~。」と言っていただいたので
お言葉に甘えて 大量に撮影させていただきました。(いつもの事ですけどね)
そんな訳で 写真がいっぱいあるので 2回に分けて紹介させていただこうと思います。
順路に従って進んでゆきますと まず出てくるのは昔の薬袋たち。
昔の薬袋のデザインって凝ってますよねー。
そして その先に みせの間 。
みせの間は「中屋薬舗」のお店の様子が再現されています。
明治時代頃の様子らしいです。
外国人観光客も沢山訪れるので 英語の説明もあります。
番頭=Manager なんですね。
あまりしっくりこないんですけど。。。
時代劇なんかで商家の様子が出てくると
こんな風に番頭さんが算盤はじきながら店番してますよね。
番頭さんの前にある仕切りのような家具、あれは「結界」と言うらしいです。
「結界」は仏教用語で「聖」と「俗」に分ける境界のことで
「結界」の中は聖なる場所ですよってことを表しているのだとか。
商家においてはお金の管理をする大切な場所ですからね。
その奥には主人の間。
主人の前にも ありますねぇ、結界。
中屋家は、天正7年(1579)に薬種業をはじめたそうです。
藩政初期から店舗を構えた代表的な老舗で
特に五代藩主 綱紀から御殿薬の処方を拝領し
以後 代々町年寄り等をつとめた格式の高い家柄なんだとか。
移築前の建物は、明治11年(1878) 明治天皇行幸の際に御在所とともに建築され
大正8年(1919)に改築されました。
薬に関する資料も色々展示してあります。
続いて靴を脱いでお屋敷の中を拝見。
最初のお部屋は おえの間 。
来客の上がり口で吹き抜けのあるお部屋です。
その様子がわかる写真が・・・無くてすいません。
飾ってある 加賀てまり がすごく綺麗だったので、そっちに気を取られちゃいました。
おえの間のお隣には 茶室 。
格式の高い商家には 家の中に茶室を設けることが多かったようです。
次の間 には 更に沢山の 加賀てまり が展示してありました。
今も続く習慣なのかはわかりませんが
金沢では娘が嫁ぐ時に 手縫いのてまりを魔除けとして持たせる習慣があるそうです。
江戸時代 加賀藩主に徳川家から嫁いだ珠姫様が持ってきたのが始まりと言われているみたい。
てまりの中には鈴が入っていて
鈴の音がよく鳴る=その人が良くなる
縁起物なんだって。
昔は子供の玩具でしたが、今はインテリアとして飾られる工芸品です。
色んな色柄があってホントに綺麗ですよね!
そして そのお隣には床の間などがある 書院の間 。
こちらでは 金沢の婚礼文化を見ることができます。
写真 左端に写っている赤いのれんは金沢の嫁入り道具のひとつ 花嫁のれん 。
婚礼の際に婚家の仏間に掛けられ 花嫁がそこをくぐることで先祖に嫁入りの報告をする
という儀式に使われていたそうです。
婚礼の当日しか使われないもなので、美しいまま残っているようです。
外には庭園もあります。
各部屋の縁側にはきれいなお花も飾ってあって和みます。
私はこの日 花粉症の症状が今シーズン最悪だったのでやめときましたが
庭園に出ることもできますよ。
と言うことで
話が長くなってきたので 一旦 ここで終了。
金沢老舗記念館の様子は次回に続きます。