珍しく本日2度目の投稿です。

 

 

先日、国立公文書館 の前を通りかかったら

面白そうな企画展をやっていたので ちょっと覗いてみました。sao☆

 

 

温泉

~ 江戸の湯めぐり ~

ですって。

ポスターの絵や国立公文書館という施設柄

きっと温泉にまつわる古くて貴重な資料が展示されているに違いない。

しかも、入場無料なら展示が 多少ショボくても あまり興味がないものでも損した気分にならないし(笑)

 

ところで

この企画展、3月9日(土)が最終日 なんですよ。

3月9日(土)と言えば、明日でございます。冷や汗

この企画展のことを知ってたら行きたかった!!!

と思われる方が もしかしたらいたかもしれないのに・・・

今頃の投稿でホントすいません。aya

 

 

 

日本人は昔から温泉が大好き。

江戸時代には、名所図会や紀行文などを通して温泉地の情報が広く流布したそう。

そして多くの人が温泉地を訪れるようになり

次第に温泉は湯治場としてだけでなく

行楽地としての側面を見せるようになりました。

この企画展では江戸時代の資料を中心に人々と温泉の関りを紹介しています。

どうやら【江戸の湯めぐり】の「江戸」は、「東京」のことじゃなくて

「江戸時代」って意味みたいですね。

 

フラッシュを使わなければ写真撮影OKです。aya

ぜひ写真を撮ってSNSに投稿してください!って感じでした。

 

 

江戸時代中後期以降になると 今で言う旅行ガイドブックのような

名所案内が多数刊行されたそうです。

↑ 七湯集 (しちとうしゅう) もそのひとつで 箱根温泉の案内書 です。

作者が箱根の7つの湯治場をめぐり、

湯の効能や名所旧跡などを調査してまとめたものです。

 

 

↑ 東海道名所絵図 は京から江戸まで 東海道 を題材にした名所案内書。

寺社や旧跡、宿場の情報が紹介されています。

かなり丁寧に描かれた挿絵がなんと200点も入っているらしいですよ!

この1冊を完成させるのに どれだけの時間と労力が使われているのでしょうか・・・。

 

 

↑ 善光寺道名所図会

開いているページには 浅間温泉(現在の松本市)の温泉宿の様子が描かれています。

 

 

 

↑ 摂津名所図会

摂津国は現在の大阪府北中部の大半と兵庫県南東部の辺りですね。

その時代から 貸し切り風呂 のシステムがあったんですねぇ。

 

 

私も旅行に出かけるとブログで旅行記なんぞを綴ったりしていますが

江戸時代の人々も温泉に関する紀行文や日記を記していたようです。

 

 

 

私も 殺生石 の旅行記かいたなぁ。キャー

 

 

また、温泉が研究対象となり 温泉地の様子や入浴方法だけではなく

各地の温泉の効能や成分の違いを解説した書物も出版されるようになりました。

↑ 豆州熱海湯治道知辺 の開かれたページには

熱海温泉の入浴の方法と湯治の効果がある病気名が挙げられています。

 

 

豆州下田温泉名所記 は表向きは下田周辺の温泉案内ですが

実際は ペリー来航 の様子を伝えるために描かれた図らしいです。

 

 

↑ の洋書は、ペリー監修の下

ペリー自身の日記やノート、公文書および艦隊乗組員の日誌などに基づき

アメリカ合衆国政府が編集した書物です。

右のページの挿絵は下田の公衆浴場を描いたものです。

混浴だったもよう。

 

 

江戸時代、幕臣や大名、藩士が湯治に行く時は

湯治願 の提出が義務付けられていたそうです。

現在の有休届みたいなものですかね???

この制度は明治時代初期頃まで引き継がれたようです。

 

 

明治時代の政治家 黒田清隆の湯治願です。

 

 

岩倉具視 の湯治願もありました。

岩倉具視はかなり綺麗で読みやすい字を書かれる人だったんですね!

 

温泉の薬用効果は古くから知られ

多くの人々が治療療養のために温泉地を訪れました。

日本人なら誰もが知ってるアノ人たちが温泉を訪れたことがわかる資料も沢山残されています。

 

 

例えば 聖徳太子

日本書紀の注釈記である 釈日本記 には

法興6年(西暦596年)伊予温湯(いよのゆ)に聖徳太子が訪れ

碑文を建てたという伝承が残されているということが記されているようです。

ちなみに「伊予温湯」というのは諸説ありますが

通説では現在の 道後温泉 のことだと言われているみたい。

 

 

武田信玄 は上田原の戦いで負傷し 湯村温泉 へ。

 

 

徳川家康 は京都に向かう途中 熱海温泉 で7日間の湯治を。

 

 

豊臣秀吉有馬温泉 をとても気に入っていたのは私も知っていました。

有馬温泉には秀吉とねねの像がありますからね!

しかし、こちらに残された資料に記されているのは

そんな浅ーーーいお話ではゴザイマセン。

 

秀吉が有馬で湯治をしている時

秀吉の家臣から 有馬の住人に対して出された命令が記されています。

その内容は・・・

酒や肴など、いずれも購入して進上することは禁止し

その他のものも無用であるが

葉、大根、ゴボウなどの自作の類は進上しても構わない

というもの。

「命令」なんて言うからどんなものかと構えちゃいましたが

天下人である秀吉が湯治を行うにあたり、地元住人に配慮していたということのようです。

 

他にも色々と貴重な資料が展示されていて

入場無料でも興味深いものが多くて楽しませていただきました。

開催は3月9日(土)までですが・・・ 

お近くの方ならギリ間に合いますよ!!!

ご興味ありましたら ぜひお出かけください。

 

何だか温泉に行きたくなっちゃいました(笑)