BACK PAGES (2011)
サウンドはほとんどいつもの「アメリカ」なので、オリジナルを知らなくても普通に「新譜」として楽しめる。
…もっとも収録曲のうち、僕がオリジナルを知っていたのは数曲しかなかったのだが…(^^ゞ
♪ BACK PAGES (CM)
ただ、曲は聞いたことがなくても、ソングライト・クレジットを見ると知った名前がたくさんで…
全12曲はこうなっている。
01. AMERICA (Paul Simon)
02. A ROAD SONG (Chris Collingwood/Adam Schlesinger)
03. WOODSTOCK (Joni Mitchell)
04. CAROLINE NO (Brian Wilson/Tony Asher)
05. SOMEDAY WE'LL KNOW (Danielle Brisebois/Debra Holla)
06. SAILING TO PHILADELPHIA (Mark Knopfler)
07. CRYING IN MY SLEEP (Jimmy Webb)
08. TIME OF THE SEASON (Rod Argent)
09. SOMETHING IN THE WAY SHE MOVES (James Taylor)
10. ON THE WAY HOME (Neil Young)
11. TIL I HEAR IT FROM YOU (Marshall Crenshow/Jesse Valenzuela/Robin Wilson)
12. MY BACK PAGES (Bob Dylan)
1曲目はズバリ "AMERICA" で始まるが、実は僕はオリジナルをちゃんと聞いたことがない。
(CDは持ってるのに…)
YES のカヴァーは知っているが…(^_^;)
最初に全くクレジットを見ないで聞いてすぐ耳が反応したのは8曲目。
CDショップなら AMERICA とは最も距離のある位置に置いてある(笑) THE ZOMBIES の「ふたりのシーズン」だ。もしかすると、最も意外な選曲かも。かなりオリジナルに近いアレンジだし。
意外…とは言えないが、ちょっとびっくりしたのは6曲目。
Mark Knopfler (ex. DIRE STRAITS) の2000年発表のアルバムのタイトル・トラックだ。
オーヴァー・ダブだが、ギターで Mark 御本人が参加して、いつものトーンを出している。
4曲目には Jeff Foskett が参加。Brian Wilson との関係を知っていれば超納得のゲストだし、Beckley-Lamm-Wilson (Gerry Beckley - Robert Lamm - Carl Wilson) というユニットが存在「した」ことも、AMERICA と THE BEACH BOYS の関係を伺い知れる。
ゲストと言えば、12曲目には Van Dyke Parks がアコーディオンでクレジットされている。
なぜ、今カヴァー・アルバムなのかと思ったが…よく考えてみたら、ファースト・アルバム "AMERICA(名前のない馬)" が1972年のリリース…つまりアルバム・デビュー40周年という節目に当たることに気づいた。
ただ、そのことは一切クレジットされていない。
年々、万年青年のようだった Gerry Beckley の声に歳を感じるようになってきているが、それはそれで「味」になっている。
冒頭に書いたように、普通に新譜として元気なところを見せてくれている…そんなアルバムだ。
しかし…
オフィシャルHPには本作のCD発売日は7月26日となっているが、その2日前に "HARBOR"(1977) を最後にグループを脱退した Dan Peek が亡くなった(享年60歳)ことも記されていた。
ALL THINGS ARE POSSIBLE/DAN PEEK (1978)
Dan の AMERICA 脱退後の活動は、1998年に日本で COOL SOUND が再発したこのファースト・ソロで知った。
そして CCM (Contemporary Christian Music) というフィールドがあることを知ったのもこのCDだった。
内容的にはそれほど CCM色(歌詞の面で)は強くはないようだが。
このソロには Duwey Bunnel と Gerry Beckley も参加していて、決して喧嘩別れのような脱退ではなかったことを裏付けている。
Duwey と Gerry の心中は察するに余りある…
※2018.9.24 リンク音源再編集および1曲追加、一部追記。