ここまでのAARを見ていただきありがとうございます。

 

本日は、コンソールコマンドを使ったチート以外にも、このゲームのシステムを利用した領土の集約法など、これまで10回程度のAARで行ったことのまとめを紹介しようと思います。これ以外にも何か美味い方法やコツをご存じの方がいたら、是非コメント欄の方で紹介していただけるとありがたいです。

 

まず、件の保有する公爵領内の伯爵領を序盤から集約していく方法から。序盤は文化の革新も開放されておらず、また公爵では保有できる伯領も+2のため、戦闘で得た領地も領土の保有上限に引っかかりそのまま維持し続けるとペナルティーを生じます。それを回避する方法について考えます。

 

この方法は相続法が長子相続制(primogeniture)でない時に兄弟間で称号を分割してしまう方法を回避するのにも役に立ちます。

 

まずは身寄りのない宦官(eunuch)を宮廷に招きます。ここで注意したいのは身寄りがない、という点です。身寄りのあるものに領土を保有させると、本人に息子や娘が生まれなくとも、近い親族に領土が継承されてしまいます。

 

次に称号の継承時に、長子相続制(primogeniture)以外の相続法となっている時です。この時、最上位の爵位は長子が継承し、その称号に紐づけられた下位の爵位は長子が相続できますが、それ以外は相続法に則り兄弟間で分割されます。これを避ける方法はいくつかあり、プレーヤーが家門の長(Dynasty Head)の時には継承者から除きたい人物を非継承者(inherited)にする方法があります。これは威信値と信仰値を使って行うことが出来ます。威信値が300で信仰値が150を消費します。

 

戦争が続くと威信値は割と簡単に上昇しますが、信仰値は緩やかなことが多いので、キリスト教徒のプレーヤーなら教皇から破門されるような行動は慎みましょう。

 

そして、それ以外にもプレーヤーが高齢になってきたときに、最初に挙げたように、保有する領土を身寄りのない宦官に託してしまうという方法があります。もしも継承後にすぐ嫡子にその領土を手にさせたいのなら、身寄りのない、ことに加えて高齢である宦官を宮廷に招くと良いでしょう。

 

続いて文化と領地の開発について。このゲームではそれぞれのキャラクターはどの文化に属しているのか、どの宗教に属しているのかのパラメーターがあります。今回のAARでプレーしているバルセロナ伯だとカタルーニャ文化に属しているカトリック教徒となります。この文化ごとに革新が解放されていきますが、そのスピードはその文化圏の都市の発展度(development)に依存します。1066年のゲーム開始時は1から99までの数値をとるこの発展度で、ヨーロッパではコンスタンチノープルやバチカンのあるローマ、そしてイベリア半島のコルドバあたりが比較的高い数値を持っています。発展度は高いところから低いところへ、隣接する伯領に伝播していくということがあります。そこでプレーヤーが保有する称号が公爵位以上だった時に、その領内を一元的に保有できていたほうが有利になります。それというのは、発展度を上げるのには領内の拠点にある建築物で発展度にアドバンテージの付くものを建設していく方が有利だからです。他の領主の領土だと、空きスロットがあればそこに自由に建築物を建てられますが、資金的な余裕が無いと、その領主が発展度に寄与しない建築物を建ててしまうこともあります。その人物の領土なので。

 

 

ちなみにこれがゲーム開始時の発展度を色で表したものです。明るい色ほど発展度が高いですが、バルセロナ周辺は淡い赤で、このころはまだ発展度は1桁です。それが上記の作戦でバルセロナに集中して建築物を建造し、さらに宮宰の任務をゲーム開始時から一貫してこのバルセロナの発展度を上昇させることにさせていると、数十年ののちには次のようになります。

 

 

まだコンスタンチノープルやローマやコルドバにははるかに及びませんが、それでもゲーム開始時よりは周囲に比べて明るさを帯びてきているのが見えると思います。そして、これが緩やかに周囲の伯領に伝播していく。そうなると、そこで文化の革新が早く開放されるようになり、それにより上位の建築物を建設できるようになる。それによって更に発展度が高まって、と発展度と文化の革新がそれぞれ因となり果となって互いを高めあっていくということになります。

 

通常プレーヤーのプレーするキャラクターの属する文化は、その土地の文化と同じことが多いので、その公爵領の中の伯領を全て自家で押さえておけば様々なアドバンテージを得られると思います。また建築物については発展度を上げるものは大概税収もアップさせるので、兵力を上げるものよりもこうした建築物を積極的に建築するように私はしています。それは次の事情によります。

 

ゲームも中盤以降になると、兵士については領地から動員される雑兵(徴募兵:levy)よりも常備軍が主体となっていきます。従って領地に徴募兵を増加させる建築物を建設する必要はあまりなくなってきます。戦闘能力で常備軍にかなり劣る徴募兵は、特に中盤以降だと数を恃まないとしばしば撃破されます。その上、敵地にいると、補給の問題が存在し、その領土ごとの一度に領内でペナルティーを受けずに駐留できる上限を超えると兵士数そのものが減少します。

 

それよりは少数精鋭で、常備軍を税金を用いて整備しておいた方が良いと思います。その際に、建築物で特定の兵科の能力にアドバンテージの付くものを集中的に建設するのも良いと思います。こうすることで中盤以降、寡兵で徴募兵だらけの相手を撃破できるようになります。