前回までのあらすじ

 

単独統治を開始したバランゲー・ラモン2世はジェノアを攻略し、国内では統治の安定を図るように領地を多くの臣下に分配。また嫡男の教育を家庭教師団に担わせ、バルセロナ公国の発展を期するのであった。

 

本編

 

ジェノア攻略は順調に進んだ半面、そこで財政的に困窮してしまったため、しばらくは内政に専念することになった。また、ジェノアの統治にバルセロナ公国の古くからの名家、エンポリオ家を封じた。

 

さらに、エンポリオ家の分家のロセロ家をカタルーニャの北方、その家名の由来ともなったロセロ伯に封じた。これは一時的にバルセロナ公国内をバルセロナ家で一元的に統治するという展望とは反するように見える。

 

しかし、もともと現段階ではまだバルセロナでは広大な領地をひとりで管理するための文化的制度的水準に達していない(ゲームでは公爵の称号を持つことで2伯領、そして様々な革新を発現させることで最大3伯領、さらに法律の変更などので上澄みすることが出来、その上で、本人の管理能力に対してさらに上澄みされます。また、バルセロナ家の家伝(Legacy)でもこの上限を上げられます。ゲーム中盤になると、12~16伯領をペナルティー無しで維持できるようになります。現在はそれが6です。保有制限を超えて領地を持つと、その領地から得られる税金と挑発できる兵隊の数に1伯領ごとに10%のペナルティーが付く上に、臣下からの評価がー10となるため、序盤は鷹揚に領地を与えるのも作戦のひとつです。さらに、これらを宦官に与えるというのではなく、名家で領地を持たない臣下に与えるのには意味があります。このゲームでは戦争のみが領土を拡大する方法ではありません。婚姻などでも領土の拡大は可能です。その時に、ちょうどこれまでの展開でセルダーニャ伯が婚姻関係で南仏のカルカッソンヌ伯とベジエ伯の領地を継承できる可能性があるように、バルセロナ国外に領地を持つ家の女性とバルセロナ公国内に領地を持つ臣下を結婚させることで、その子供の時代に領地を血を流すことなくバルセロナ公国に組み込むことも出来ます。そう考えると、一族の多い名家の者を多く領主に封ずる意味が出てきます。最終的に、王権を強化して君主の持つ常備軍(Men AArm)を多く保持できるようになれば、様々な手法を用いてその臣下の領地を合法非合法を問わずに剥奪することも出来るので、序盤で一元的な統治にこだわる必要はありません)。また、諸々の情勢を考えた時に、我が国の名家に領地を与えることにした。

 

一方、隣国フランス王国では異変が生じていた。

 

 

詳しい原因は不明だが、フランス国王フィリップが死亡し、その3人の息子たちの間で領地を分割して継承していたのである。長男がフランス王の称号を継いだようだ。

 

 

しかしこれにより、新しいフランス王が動員できる兵力は減少し、何よりこの若年の新王に対して、フランス王国内の大諸侯はあまり高い評価を与えておらず、フランス王国内での動乱が予測された(後日、実際フランス国内で王の暴政に対しての大反乱が発生した。しかし反乱側に参加するものがあまりにも多かったため、それが短期で終結し、そこに乗ずる隙もなく反乱側の勝利で終わることになる)。

 

そこで兵力的には僅差であるものの南仏に進出することを目標にまずはピレネーのすぐ北にあるフォア(Foix)伯の領地を狙って請求権を捏造する。

 

 

フォア伯領の東側の領地は、継承がうまくゆくならバルセロナ公の臣下のセルダーニャ伯のものとなる。それでカルカッソンヌ伯領とベジエ伯領はバルセロナ公国に編入される。さらに今回、セルダーニャ伯の息子が父と母のどちらから爵位を先に継承してもバルセロナ公国内に留まれる方法を思いついた。

 

セルダーニャ伯の継承者たる長男をジローナの伯に封じたのである。これにより、セルダーニャ伯はバルセロナ公、つまり私の封臣となり、そこからどのように領地を継承したとしても、その領地はバルセロナ公国に確実に属するようになる。

 

フォア伯領とカルカッソンヌ伯領、ベジエ伯領をバルセロナ公国領とすれば、ラングドック公の称号をバルセロナ公が兼ねるところまであと一歩となり、南仏に進出するとても大きな機会となる。本来であればバルセロナのコルツとそこに連なる大商人からサルデーニャ島やその北のコルシカ島、そしてジェノアの東側への進出を要請されていたが、それについては折衝の後、後日機会を見て、ということで決着した。

 

こうして南仏への足掛かりを得るべく、先ずはフォア伯領への進出を計ろう。