飲茶「史上最強の哲学入門」 | 世界は「ことば」でできている 〜文系講師の受験ブログ

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講師生活27年文系プロ家庭教師のブログです。

令和百人一首リレーの管理人です

哲学ブームの陰の仕掛け人、

いや「生みの親」と言ってしまおう!

 

知る人ぞ知る「飲茶(ヤムチャ)」氏が送る、

「最強の哲学入門」が登場だ!

小学校高学年でも(たぶん)読める哲学入門書。

 

なぜなら、

「どこかで見たような定番の入門書(前書きより)」

ではないから。

 

今までの哲学入門書に足りなかった成分、

バキ分」が注入されている。

 

「バキ!?」

そう、あの「グラップラー刃牙」。

作者の飲茶氏は漫画「グラップラー刃牙」の大ファンです。

 

「哲学の素晴らしさを簡単に伝えたい」、

「しかし定番はつまらない」、

ここをどう突破するか。

 

そこで思いつきます。

 

あ、バキでいいじゃないか、と。

 

最強の称号を求めて男たちが戦う、

 これは格闘技でも哲学でも同じだ!

そんなことを思いついちゃったわけです。

 

哲学者たちはそれぞれ4つのリングに分かれて競います。

「真理」「国家」「神様」「存在」

果たしてそこに真理はあるのか?!

 

アイデアも素晴らしいけど、

何よりも「考え抜く姿勢」を見習いましょう(私も見習う)。

 

目次というか前書きでは、

「ニーチェ」もこんなふうに紹介される。

 

「神殺しは生きていた! 

 さらなる研鑽を積み人間狂気が甦った!

 超人!! ニーチェだァーーーーーー!!」

 

読みたくなるでしょ?

「どこで研鑽積んだんだよ」というツッコミはナシで。

 

「特に理由はないッ! 

 科学が真理なのは当たり前! 

 王立協会には内緒だ! 

 科学の神様!」

これは誰でしょう?

はい、ニュートンですね。

 

ただし本書では、

ニュートンが来てくれたーーー!!

です^^

 

念のため書いておきますが、

すべてが「リングアナウンサーの口調」で、

語られるわけではありません(当たり前)。

 

でも、とにかく「分かりやすい」。

 

「いっそマンガにするほうが分かりやすい?」

 

どうでしょう?

 

私としては疑問。

 

「歴史」や「伝記」はマンガ化に向いていますが、

「哲学」はそうではないです。

 

「言葉で表された哲学」を、

画像で表されるマンガ」にするときに、

一回ノイズが入っちゃいます。

 

歴史上の出来事や人物ってのは、

もともと「実際に起こった出来事」なので、

2次元や3次元で捉えるのは有効。

 

一方、哲学はもともと「言葉」なので、

やはり「言葉」で表したほうが、

ノイズが入らなくていいのではないかと。

 

これも読書感想文にオススメです。