哲学ブームの陰の仕掛け人、
いや「生みの親」と言ってしまおう!
知る人ぞ知る「飲茶(ヤムチャ)」氏が送る、
「最強の哲学入門」が登場だ!
小学校高学年でも(たぶん)読める哲学入門書。
なぜなら、
「どこかで見たような定番の入門書(前書きより)」
ではないから。
今までの哲学入門書に足りなかった成分、
「バキ分」が注入されている。
「バキ!?」
そう、あの「グラップラー刃牙」。
作者の飲茶氏は漫画「グラップラー刃牙」の大ファンです。
「哲学の素晴らしさを簡単に伝えたい」、
「しかし定番はつまらない」、
ここをどう突破するか。
そこで思いつきます。
あ、バキでいいじゃないか、と。
「最強の称号を求めて男たちが戦う、
これは格闘技でも哲学でも同じだ!」
そんなことを思いついちゃったわけです。
哲学者たちはそれぞれ4つのリングに分かれて競います。
「真理」「国家」「神様」「存在」、
果たしてそこに真理はあるのか?!
アイデアも素晴らしいけど、
何よりも「考え抜く姿勢」を見習いましょう(私も見習う)。
目次というか前書きでは、
「ニーチェ」もこんなふうに紹介される。
「神殺しは生きていた!
さらなる研鑽を積み人間狂気が甦った!
超人!! ニーチェだァーーーーーー!!」
読みたくなるでしょ?
「どこで研鑽積んだんだよ」というツッコミはナシで。
「特に理由はないッ!
科学が真理なのは当たり前!
王立協会には内緒だ!
科学の神様!」
これは誰でしょう?
はい、ニュートンですね。
ただし本書では、
ニュートンが来てくれたーーー!!
です^^
念のため書いておきますが、
すべてが「リングアナウンサーの口調」で、
語られるわけではありません(当たり前)。
でも、とにかく「分かりやすい」。
「いっそマンガにするほうが分かりやすい?」
どうでしょう?
私としては疑問。
「歴史」や「伝記」はマンガ化に向いていますが、
「哲学」はそうではないです。
「言葉で表された哲学」を、
「画像で表されるマンガ」にするときに、
一回ノイズが入っちゃいます。
歴史上の出来事や人物ってのは、
もともと「実際に起こった出来事」なので、
2次元や3次元で捉えるのは有効。
一方、哲学はもともと「言葉」なので、
やはり「言葉」で表したほうが、
ノイズが入らなくていいのではないかと。
これも読書感想文にオススメです。