泣き虫 こぎっね 夢を見た 桃の里のお姫様 | crow2410のブログ
とおいとおい 桃の里
夢のなかの 桃花のお姫様

ふかいふかい もりのなか
ひとりぼっちの こぎっねが
ぼんやり ゆめをみています

いつか昔の
春の霞の ふかい日に
ひょろりと まよい
ぽかりとあいた
桃の里

みわたすかぎり 桃の木々
天までとどく 段飾り
おすまし顔に ぎょうぎよく
我れ先きそい あでやかに

おつきの楽師の 調べにのせて
舞い散る花々は
お姫様に かしづいて
ふわり ひらりと 舞い散らふ

桃の宴は おわることのないような
天上界の みなさまも ほほあからめて
ひざうちならす

おもわず こぎっね ちょとはねる

春の霞の そのなかに
いつしか そっとつつまれる

ひとときの 
うつつのことか まぼろしか
夢見心地のこぎっねの お顔に
ひとひら 桃の花