教室。

女の子AとBが話している。

男子Cもいる。

A「昨日さあテレビ見た!? プレーリードッグ、超かわいかったーっ!」
B「見たソレ!! 飼ってみたいよね、ああいうのっっ」
C「やめとけやめとけ」
A「? なによ」
C「あんなん飼うの、けっこー大変だぞ?」
A「ま、まあそれはそうだろうけど…」
B「いいじゃん、飼ってみたいって思うくらい…」
C「毎日エサやんないといけないし、ちゃんと首輪とリードもつけないといけないし、散歩もしなきゃだし、それにー…」
A「ちょ、ちょっと待って!散歩とかいんの!?」
C「当たり前じゃん!そんなんも知らねぇのかよ!?」
A「知らないよー、ねぇ!?」
B「うん…」
C「てゆうかお前ら、そんなんも知らねぇクセに飼いたいとか言ってたのかよ!お前らみてぇなのが、動物たちを不幸にしていくんだよ、やめてくれよ!絶ッ対に飼うんじゃねぇ!!」
B「…大丈夫だよ、そんな簡単に飼えるもんじゃないし…」
A「うん」
C「簡単だよ、そんなの!そのへんにいるノラつかまえてきて飼うことだって出来るし!」
B「ノラプレーリードッグなんて、いないよっっ」
C「いるって!!」
B「いない!!」
A「…ちょっと待って」
C「ん?」
A「あのさぁ…」
C「うん」
A「なんか、カン違いしてない?」
C「ん?」
A「…プレーリードッグって……、犬じゃないんですけどッ!!」
C「………えっ」
A「ぷれぇりぃどっぐはぁ~、いぬぢゃな・い・ん・で・す・け・どぉ~~~~~~っ」
C「………っっっ!!?」
B「えっ、そう思ってたの?!」
C「…」
B「だからリードが必要とか言ってたの??」
C「…(赤面)」
B「だから首輪とか散歩とか言ってたの?!」
C「…(超赤面)」
A「ひょっとして、め●ましテレビの『今日のわんこ』にもでてくると思った?『今日のーわんこー。(ナレーションの物まね) プレーリードッグー、メス3才ー。今日のわんこは、このコっ。プレーリードッグのナナちゃん♪今日もご主人と大好きなお散歩っ♪とっても嬉しいナナなのでしたー♪♪』…みたいな?」
C「……(超赤面)うっるせぇぇえ!」
A「…アンタ…イタイよソレは…。フラミンゴとフラメンコ間違えるくらいイタイよ…」
C「なにっ!?」
B「ひょっとして、エスカレーターとエレベーターを間違える?」
C「!?」
A「フレンチドッグも犬だとか思ってる??」
C「うっせええええーーーッ!!!んなワケねェだろッ!ふ、フレンチドッグくらいわかるって!!フランスのだろ!わかってるって!!」
A・B「…(カオを見合わせる)」
C「な、なんだよっ?!」

A「フランスの…なに?」
C「えっ」
A「フレンチドッグはフランスの…なに?」
C「だっだからあれは、フランスの…」
A「フランスの…?」
B「フランスの・・・?」
C「だっだっ、だから…」

チャイムが鳴る。

C「あッ、せ、先生がくるっ 授業が始まるっっ(自分の席に戻る)」
A「…フッ、助かったな…!」
B「命びろいしたね…!!」

教師がくる。

教師「えー、今日の授業は…ヨーロッパの地理を中心にやっていこうと思います…」
A「先生!」
教師「…なんですか」
A「先生!今日はフランスを、特に重点的にやって下さいっっ」
教師「…はい?」
B「先生っ!フレンチなものを、すごく重点的にやって下さいっっ!」
教師「はい?」
A「先生!今日はフランスの…」
B「先生っ!できればフランスのー…」
C「やめろおおおおーッ!!」
教師「???」

A・B「(笑!)」