今日は、ちょっと漢方オタク的なシナモンの話。
うちのご縁授茶。
6種類の和漢植物をブレンドしてるのだけど、
生薬や和漢植物って、
どこの産地で
どのくらいの期間育てて
いつ取れたとかで、まったく成分が変わってくる。
香りも違えば味も違う。
例えば、沖縄のゴーヤと本土のゴーヤって、大きさとか味がぜんぜん違うでしょう?
沖縄は大きいし、本土だと小さい。
お米だってそう。
魚沼産のコシヒカリと、その他の地域だったりとかでやっぱり味が違うじゃない?
まったく同じことが生薬や和漢植物にもある。
たぶん、一般のひとが想像している以上に品質に差がある。
同じトロでも
スーパーのパック寿司と一流の職人さんの握るトロが別物だったりするくらい違う。
当然だけど値段も違うんだけどね。
ご縁授茶の中で中核になっているひとつがシナモン。
めちゃくちゃ大事で。
時々、産地とかを変えてる。
収穫した年によっても味や香りが当然だけど違うから。
シナモンは生薬名だと経皮とも呼ばれる。
日本の市場に流通してるのは主に中国産とベトナム産。
そうそう。
中国産っていうと品質が悪いとかってイメージあるけど、実際はそんなことなくて。
生薬を日本でつくる動きもあるけど、気候が違って同等のものがつくれないこともよくある。
乾燥、気温、雨の量、日照量とか、植物に最も適した環境で育てるのが大事だから、日本だと気候が違いすぎて、いいものが取れなかったりするんだよねー。
あ、それでシナモンの話に戻るけど。
シナモンについては、ベトナム産がいい。
中国とベトナムのこの地域で生産されてて、産地によってシナモンの名前が違う。
YB1というのが一番品質がよくて、全体の生産量の5%しか取れない。
香りもすごくいいんだけど残念ながら入荷が不安定で採用できないんだけどねー。涙
シナモンは一番外側の外皮をはいだ内側の油層というところを使う。
分厚いでしょー?
薄いでしょー?
育った年数とか環境で、こんなに差が出る。
実際に香りも全然違う。
使われる状態も違って、同じシナモンでも左側は外皮がついた状態。
右側は、外皮を取り除いて油層の部分だけにして刻んだ状態。
これを桂心(けいしん)という。
外皮にはほとんど香りがないから、取った分だけ香りは鮮やかに、味も強くなる。
もーね、
ほらぁ〜〜〜☆
と香りをかがせてあげたいくらい違う。
めちゃくちゃ違う。
ものすごーーーく華やかな香りがする。
かいでてしあわせになる。
で、ご縁授茶に使ってるシナモンも、これにバージョンアップするのだ!
来月くらい順次、新しいものが届くようになるんだけど、シナモンの香りが今までよりも鮮やかになると思うので、お楽しみに〜。
シナモンって品質がよくなると、香りがより上品になるから不思議。
今回採用したシナモンってトレーサビリティも確立されてて、ベトナムのどこの畑(というか森)で作られたものかが追跡できるようになってる。
最近は、生薬問屋さんも時代に合わせて進化してきてるんだよねー。
問屋さんと盛り上がって、現地視察に行くことにもなりそう。
これも楽しみ〜♫
なんかねー
やっぱりぼくは品質のいいものを使いたい。
自分のところで素材から手配して、工場でつくってもらうのだけど。
商品になる前の段階から関われるのは、素材へのこだわりがつらぬけるところがやっぱり楽しい。
1種類ずつ味比べ、嗅ぎ比べするのも楽しい。
だって、自分が販売するし、自分も飲むものだから、本当に好きなもので、いいもので作りたいじゃない?
たくさんの方にご縁授茶を飲んでいただいてることは、本当にありがたくて。
ある程度の販売量があるからこそ、こういうふうに自由に「いいものを使う」「好きなものを使う」ということができるんだよね。
同じ名前の和漢植物を使ってても、販売当初とは素材が少しずつ少しずつバージョンアップしてるもん。
漢方薬剤師冥利につきるってもんです。
単に漢方オタクともえいるけど。笑
さっきシナモンを並べて画像を撮ったから、部屋中に鮮烈なシナモンの香りがあふれてて。
その香りに包まれてて、ブログを書きながら改めてすっごくしあわせー♫^^