持たない生活。 | 堀江昭佳オフィシャルブログ「『こころ』と『からだ』の悩みを解決する しあわせ女子のための処方箋」Powered by Ameba

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婦人科漢方専門・子宝のスペシャリスト 堀江昭佳が、西洋医学、漢方、心理学の3つの視点から、こころとからだの悩みを解決する方法をつづります。
「からだを整えるとこころが整い、結果的に夢が叶う」
そんな考え方を大切にしています。



こどもの育て方って、社会のかたちや、親の受け継いできた考え方が多分に影響する。

そして、

こども時代の思い出は、そのひと、そのひとの人格に後々まで大きく影響する。

良い悪いではなくてね。



文化と体罰の関係について、面白い傾向がある。


《牧畜民》

体罰を行う傾向が強い。



《農耕民》

ある程度の体罰をおこなう



《狩猟採集民》

最小限の体罰しかおこなわない




どうしてこういう傾向が出るかというと、『所有物』が鍵を握ってると言われている。



狩猟採集民は所有物をあまり持たない傾向があり、こどものいたずらの影響は本人のところでとどまり、他人の所有物にまで悪影響をおよぼし、物損的被害を生起させる可能性は少ない。

ところが農耕民は所有物を多く持っている。

牧畜民にいたっては、家畜のような財産価値の高い所有物を持っている。

そのため、牧畜民は家族や集団全体に被害を与えることを子どもがしないように、間違ったことをしでかしたときには、体罰を加えるのである。


(ジャレド・ダイアモンド著『昨日までの世界~文明の源流と人類の未来』より)




文化じゃなくて、『所有物』という視点が衝撃だったんだけど。

要は、親や他人の持つものに害を与えると困るから、そうならないように教育するということなんだな。


体罰にかぎらず、赤ちゃんの育て方も違ってて


《農耕・牧畜民》

赤ちゃんが泣いても、すぐに抱きかかえるとわがままになると考えて、ある程度泣かせっぱなし


《狩猟採集民》

赤ちゃんが泣いたら、すぐに周囲の大人が反応して、泣いている時間が少ない



狩猟採集民の子どもは、ひとりの独立した人格として認められていて、その意志が大切に尊重されている。

本人の意志に反したことを無理やりさせられることもないんだって。


それに対して、農耕・牧畜民の子どもは学ぶべきことが多い不完全な存在で、体罰や教育によって社会のルールを守るように育てなければいけない。

と思われてるからとのこと。



農耕・牧畜社会の先に現代社会があるけど、確かにその傾向はあるもんね。


以前の記事で狩猟採集民のことを書いたけど

  ↓  ↓
『「食う、寝る、遊ぶ。」〜人間は働き出してから不幸になった。〜』




人類の原初の形って、狩猟採集生活にある。

いまの人類ホモ・サピエンスが誕生して10~20万年と言われているけど、農耕がはじまったのは、まだ1万年もたってないんだよね。

だとすると、きっと子どもにとって、一番心地よい状態って、ひとりの人格として尊重されてる社会なんだろうなぁ。



狩猟採集社会と現代につながる農耕社会の一番の違いの根っこになってるのは、『所有』。



食べ物や必要なものが自然の中にあって、すべてのものが「ある」のが自然で安心感のある社会から、

「ない」のがあたりまえで、常に「所有」することで安心感を得ようとする社会。


所有することは執着につながる。

所有するものは、守るべきもので、守るべきものが多ければ多いほど、ルールもたくさんできる。


そして、そのルールが自分自身を縛ってしまうから、ひとにもルールを守ることをもとめ、子どもにも求め。

苦しくなっていくのかもしれない。






叱られない、ひとから強制されないというのは、心の安定につながっていくんだろうね。

子どもでも、大人でも。


だって、みんな自由でいたいから。

自分の気持ちを大切にしたいから。





進化生物学者のジャレド・ダイアモンドはこう言っている


大人ばかりでなく子どもまでもが情緒的に安定し、自分に自身があり、好奇心に満ちあふれて自立している。これは、私や他の西洋人が繰り返し目にし、そして、ともに衝撃を受けた事実である。


(中略)


人類には10万年近い歴史があり、狩猟採集民の生活習慣は少なくとも、その歴史に耐えぬいた生活習慣なのである。世界の幾つかの地域で農耕が見られるようになる1万1千年より前の時代では、世界中だれもが狩猟採集民だった。

人が国家社会で暮らすようになったのは、たかだか5400年前の話である。

狩猟採集民の子育ては、これほどの長きにわたって継続されてきた実験である。

そして、その実験結果には、真摯に受け止め、検討する価値がある。

(ジャレド・ダイアモンド著『昨日までの世界~文明の源流と人類の未来』より)





狩猟採集社会のすべてがよいことばかりではないけど、見習う点は多い。

だって、人間のいちばん最初の、いちばん長く暮らしてきた形なのだもの。




きっと、断捨離とか、片付けがひろく受け入れられるのは、いまの『所有』に縛られる生活への反動なのかもしれない。

実際、ものを減らすと気持ちも楽になるしね。

体も一緒。

余分にたくわえてるものを減らすと楽になる。

例えば、脂肪とかね。


え?

脂肪が減らないって?


それは、もしかしてなにかに「執着」してるからかもしれないよ。

例えば、食べることに。^^;



それは、さておき。



『所有』ということに、少し距離を置いてみてみると面白い。

現代社会で全く持たないのは、なかなか難しいけど、「所有」するのをやめてみると、どんどん楽になる。

それは、「ない」状態ではなくて、「ある」のがあたりまえになっていくような感覚で。
「ある」のがあたりまえになるから、所有しなくても自然と手に入っていくのかもしれない。


100かゼロかではなくて、自分のできる範囲で。

持たない生活を少しずつ挑戦してみるのって、ぼくはいいと思うな。




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