妊娠して、心拍確認ができたあと、赤ちゃんの成長が止まってしまったNさん。
前回のカウンセリングの時にお貸しした、池川明先生の書かれた『ママ、さよなら。ありがとう。』を持って来られてた。
「あの本、夫に渡したら、パラパラっと読んでくれたみたいで、こどもが寝たあとに、
『成長が止まった子は、何を伝えに来たんだろうね』
って夫が言ってきたんです。
夫婦で流産のことについて話をしました。
『なにか意味があるのかな』
って言いながら、ふたりでいろいろと話しをしました。
その時、ふと今いる子についての話になったんです。
今のこどもも、大きくなって嬉しい半面。
育児をしながら、ん？と思うこともあったり、自分の意志が出てきたぶん、怒って言い過ぎたところもあることに、いまさらながらに気が付いんたんですよね。
安心感を与えてやれてなかったかもって。
いまいる子も、治療をしてやっと授かったのに、そのことの奇跡というか、ありがたさを日々の中で、つい忘れてしまってて。
こどもを持つということの、原点に立ち返らせてくれた。
そんなことを教えにきてくれたのかなぁって、二人で話をすることができました。
その時はまだ、出血は少しあったんですけど、痛みはなかったんです。
だから、
『出てきたらどうしようか』
『トイレに流れちゃったらやだね』
『でも、受け止めれたら、どうしたらいいのかな』
って話もしたんです。
そしたら翌日に、出血がたくさんあって、病院に行ったら、
『赤ちゃん、入り口のところにひっかかってますよ』
って言われて。
でも子宮の中は流れてきれいになってたから、掻爬（そうは）はしなくてすんで。
看護師さんに、
『お母さんに会いたかったんだね。こんなこと珍しいですよ』
って言われて、容器に入った小さな塊を手で持たせてもらいました。
形としてはまだわからなかったけど、
『また来てね』
って赤ちゃんに伝えることができました。
なんだか、私たち夫婦が話をするのを待ってたみたいで。
大切なことに気がつくのを待ってたみたいで。
そして、最後にちゃんと会えたことが、とても、とても不思議でした｣
Nさん、お話をしながら、とても穏やかな表情で。
なんだか、よかったって思った。
あなたがもしも、流産をした経験があって、つらい気持ちや不調を抱えていたり。
万が一、流産をした時は、こちらのページが少しでもお役に立てばうれしいな。
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『流産～天使になった赤ちゃん』
流産って、
つらいことではあるし、とても悲しいことだけど、
妊娠できるよ
って教えてくれてることでもある。
もちろん、みんなそれぞれ、感じることや思うことは違うんだろうけど、Nさんみたいに、夫婦で考える機会になったり、なにかそこで意味やメッセージを受け止めれると、いいのかもしれないね。
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