跡取り娘。 | 堀江昭佳オフィシャルブログ「『こころ』と『からだ』の悩みを解決する しあわせ女子のための処方箋」Powered by Ameba

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婦人科漢方専門・子宝のスペシャリスト 堀江昭佳が、西洋医学、漢方、心理学の3つの視点から、こころとからだの悩みを解決する方法をつづります。
「からだを整えるとこころが整い、結果的に夢が叶う」
そんな考え方を大切にしています。

Nさんは、40歳になれる方で、いつもカウンセリングの際に、その時感じていることを素直に伝えてくれる方。

こんなことを話された。




「みなみさんのブログを読んでて、『不妊という状態を使って何に気づこうとしているのかな』という言葉に、わたしは、どうなんだろうと考えてみて、気づいたことがありました。


二人姉妹の長女だったので、祖母から、

『女の子ふたりだから、婿をもらって、跡をとってね』

って言われて育ったんです。
妹が先に結婚して出て行ったから、なんとなく、そのことが頭の片隅にあって、わたしの結婚が遅くなっちゃったのかもしれません。


わたしが流産した時、母と話していたら、母の流産経験を話してくれました。6ヶ月の子を死産したこともあって・・・。

『男の子じゃなかったのかなぁ』

って言ったことがありました。



ふと、そのことを思い出して、もしかして、母は、男の子を産めなかった自分を責めてたんじゃないかな。跡取りを産めなかったことを責めてたんじゃないかなって感じたんです。


祖母が私に、『婿をとって、跡を継いでね』って言うたびに、母はつらかったんじゃないかなって。きっと祖母には悪気はなくて、あたりまえのように口にしていた言葉だったと思うけど、悪意がないからこそ、つらかったんじゃないかと思って。



母に、「責めなくていいよ」って言ってあげたいな。



そう思った時に、あ、私もだって。



実家の姓の子を産まないといけない。

嫁ぎ先の姓の子を産むことはダメだ。




そんなふうに心の底で思っていたことに、ほしいと思ってるのに、罪悪感を感じてたことに気がついたんです・・・。



主人と話しながら、『そりゃ、授からないよね』って笑いました。



高校の頃、母から

『おばあちゃんは、跡を取りなさいって言ってるけど、あなたは自由でいいのよ』

と、言われたことがあります。
それまで、「跡を取るものだ」って思って育ってきたから、へぇ~。そういう意見もあるのかって思ったり。

23歳で一人暮らしをしていた時、出張のついでか何かで父が訪ねてきて

『家のことなんか気にしないで、好きに結婚して、どっか行ってもいいぞ』

って言われたこともあって。







そっかー。
Nさんは、お母さんの気持から、自分のことに気がついたんだね。

高校の頃にお母さんに言われたこと、23歳の時にお父さんに言われたこと。

それだけはっきり覚えているってことは、無意識だったとしても、Nさんにとって、すごく大切な言葉だったんだろうね。


お母さんには、気持ちを伝えたの?



「母には、まだ伝えてません。


なんとなく、父が一緒だと言いにくくて(笑)


でも、お彼岸に祖母のお墓参りに行こうと思ってるんです。

おばあちゃんに、今の気持ちを伝えたくて。

わたし、おばあちゃん子だったんですよ。とても、可愛がってもらって。


婿を取らなかったことや、跡を継がなかったことで、わたしが悩んだり、苦しんだりしてるのを知ったら、おばあちゃんは、わたしを叱る?


そんなはずないと思うんです。
叱らないよねって。

『いいよ、いいよ』

と、笑いながら言ってくれる。

そんな気がするんです。




きっと、Nさんのおばあちゃんは、お墓に孫が来たことを喜んで、「いいよ、いいよ。』って言ってくれる。かわいいNさんのしあわせであることが、おばあちゃんの望みだと思うもん。



そして、お母さんに伝えてほしいな。
Nさんの感じたことをそのままに。

お母さんは、なんて言うんだろうね。





なんかねー、Nさんの気持ちって、わかる。
ぼくも長男だから。しかも4代目だったりするから、なんかすごくわかる。

家の無言の空気ってあるよね。

『跡取り』

っていう。


そのことに、どうしていくかって、みんな違うじゃない?
跡を取る人もいれば、取らない人もいる。反発する人だって少なく無いだろうし。ぼくも、嫌だった時期があるしね。
でも、


なにが正解で、なにが間違いってことは、ない。

なにを選んでも、なにを選ばなくても。



しあわせであることが、一番大切だと思うんだよね。






すなおな気持ちを、紹介させてもらったNさんに感謝。