「妊娠できない自分」が受け入れられなかった。 | 堀江昭佳オフィシャルブログ「『こころ』と『からだ』の悩みを解決する しあわせ女子のための処方箋」Powered by Ameba

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婦人科漢方専門・子宝のスペシャリスト 堀江昭佳が、西洋医学、漢方、心理学の3つの視点から、こころとからだの悩みを解決する方法をつづります。
「からだを整えるとこころが整い、結果的に夢が叶う」
そんな考え方を大切にしています。



今日は、4ヶ月になるこどもさんを連れて

Rさんが顔を見せに来てくれた。





妊娠の陽性反応が出て、

心拍確認ができたらカウンセリングは

一応卒業なので、ホント久しぶり。







いまの育児のこととか

いろいろとお話を聞いてるうちに、

治療の頃の話になった。







「結婚して半年で病院に行ったんです。

30過ぎてたのもあるし、

まわりにすすめめられて。



最初は、タイミングで、

それから注射を使って、

人工授精をして。



最初は、

病院に行けばなんとかなるって思ってたから、

行ってもなんともならないってのが、

なんか受け入れられなくて・・・







知らず知らず心の底で











嫌だなぁ




って、

ガマンしながら通院してたんです。











人工授精を6回してダメで、


体外受精をすすめられた時。










頭が真っ白になりました。







まさか、

ここまで自分がしないといけないなんて

思ってなかったから・・・











妊娠できない自分というのが、

受け入れられなかった。







まわりに病院で治療をしてることを

言ってなかったんです。





だから、

誰にも気持ちを話せなかったので

葛藤がすごかったです。







あんまり弱音をはけないから、


全部ため込んでは、


爆発して・・・





爆発しては、

ダンナにあたってました。


「どうせ男だから、わかんないでしょ!」

とか、

いろいろ言えないようなことも言って・・・











体外受精前、

堀江さんのカウンセリングの時に、


涙が出てたんですよね。




そしたら、


涙と一緒にポンっと気持ちがゆるんで。







それが、

すごくよかったのかなぁ。




あの時に、


「自分ってホントにできないんだ」



というのを自分の中で落とし込めた気がします。







それまでは、

妊娠できない自分というのが

受け入れられてなかった。




「妊娠できない自分」というのを許せたというか、


自分のなかに落とし込めてることができたから、

逆に、

そこから自由になれたのが良かった気がします。」










Rさん、


その受け入れられた気持ちってのが

いま言われてみると、

なんとなくわかる。





移植した後、

判定を待ってる時にちょうどカウンセリングがあって、

すごく穏やかな笑顔で




「妊娠してる気がする」




って言われたのが、

すごく印象的だったんだよね。







一番、期待と不安が襲ってくる

判定を待つ間に、

そう言われたんだもん。







Rさんが治療をしてみて気づいたことってある?








「ダンナのことかなぁ。





何をするってわけでもないけど、

受け止めてくれてたんです。







わたしが貯まりに貯まって爆発して、

いろいろひどいことも言ったのに・・・









あんまり今までの自分の人生のなかに 

いないタイプで。


普段全く考えてなさそうなのに、

深いというか、

ちゃんと私のことを受け止めてくれるんです。




だから、

安心して自分の気持ちをダンナには

さらけ出せた。








振り返ってみると

ホント助けてもらったなぁ。









治療にも協力的で

休みをとって付き合ってくれたり。




ありがたいですよね」











そっか~。



ダンナさんと二人三脚で

進んだかんじなんだね。




Rさんにとって、

治療って振り返ってみてどんな感じなの?









「必要だったか、


必要でなかったかと言われると


わからないし、



実際に治療をしてる間は、

見えなかったけど。






妊娠って、

そんなあたりまえのことでもないし、

カンタンなことでもない。






こどもを見る仕事なので、

その子たち、ひとりひとりも






そうなんだなって。









生まれてきたことが

すごいことなんだって

身をもって感じれたように思います」











Rさん、

すてきな笑顔で、

まわりに感謝の気持があふれてるのが

伝わってくる。




こどもさんも

すごくいい顔してた。










そうそう。


Rさん、

「不妊治療をしてたことをまわりに

あんまり言ってないことが

悪いことをしてたみたい」


って、少し心配されてた。







不妊治療の向き合い方って

人それぞれ。








治療や体外受精自体に罪悪感は全然ない

って言われてたから、

全く気にしなくても大丈夫。










別に広く言わないといけないことでもないし、


芸能人じゃないし、


わざわざ公表することでもないから。







もしも、

治療自体に罪悪感があるなら、

解決しておいたほうがいい。





そうでないんだったら、

公表するかしないかなんて、

自分の気持でいいと思うんだよね。














Rさんとこどもさんと

これまでの話を聞きながら

とてもやさしい、

うれしい気持ちになれて。







なんだかぼくは、

クリスマスプレゼントを

もらった気分。