京都へと足を延ばしてきました。
目的地は「河井寛次郎記念館」。
しっとりとしたたたずまい。
河井寛次郎といえば、
柳宗悦、バーナード・リーチなどと並んで民藝運動を主導した陶芸家。
地元島根の安来市出身ということもあって、
一度行ってみたいなぁと思っていました。
実は、そんなに期待してなかったのだけど、
見事に期待を裏切られ。
その辺の立派な美術館よりも
はるかに良かったです。
記念館や美術館って、
なんだか無機質な感じがするでしょう?
そうではなくて、
なんだか人の気配のある
顔のある記念館でした。
そこここに見えるセンスの良さ。
伝統的でいて、
それでいてモダンで。
自然の光と室内の翳の対比が
本当に、本当にきれい。
そして、
すっごく居心地がいい。
全く気取ってなくて、
「用の美」を地で行く感じ。
快晴ということもあってか、
窓があけ放れているんだけど、
そこを通り抜ける風の爽やかさ。
個人的にめちゃくちゃ気に入った招き猫。ほしい!
奥の方に進むと
作陶をする仕事場になっていて素焼き用の窯と
大きな登り窯があります。
でね、でね、
そこで発見!
「出雲大神守護」の御札
ああ、河井寛次郎は地元を離れても
ちゃーんと出雲のことが好きだったんだなぁって思って
なんだかうれしくなりました。
最後に受付の女性の方に
「昔からこのままなんですか?」
って尋ねてみました。
「台所とお風呂はなくしましたけど、
ほとんどそのままですよ。
そこに流しがあってね、
あそこに五右衛門風呂があって、
木の板を沈めてはいってんたんですよ~」
すごく細かい描写の話にびっくり。
お詳しいですねって聞いたら
「ここは遺族で運営している施設の記念館なんです。
とっても楽しい家でしたよ」
だって。
ああ、すごく仲の良い家族だったんだろうなぁって、
その笑顔と口調から伝わります。
聞かなかったけど年齢的に
河井寛次郎のお孫さん??
記念館が漂わせる
あたたかい居心地の良さは
そこに生活していた河井家の人たちの
楽しい思い出のおかげなんでしょうねー。
なんだか昔から知っている人のおうちにお邪魔したような、
やさしい気持ちになれる
あったかい記念館でした。
機会があれば、ぜひどうぞ!
おすすめです。
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河井寛次郎記念館