幸福とは自・他と和解しているときの心理状態であると言える。自分と和解しているとは、あるがままの自分を受容しているとの意である。
したがって自己嫌悪・自己卑下・自己非難がない。
他と和解しているとは、①重要な他者、および②人生一般に対して好意的な感情があるということである。
では、どうすれば自・他と和解できるのか。
論理療法における概念、イラショナル・ビリーフを検討してみることである。イラショナル・ビリーフは不合理な信念、文章記述のことである。
自・他との和解を妨げるものを3つに分けて考える。
①自分に対するイラショナル・ビリーフ
②他者に対するイラショナル・ビリーフ
③人生に対するイラショナル・ビリーフ
である。幸福感に違和感を感じたら、セルフチェックしてみることである。
たとえば。こんな極端なビリーフに支配されていないか?を検討するのである。
①に関して
・自分は人に好かれねばならぬ
・自分は失敗すべきではない。完全であらねばならぬ。
・自分は人に甘えるべきではない。
②に関して
・人は私の欲するとおりに行動すべきである。
・人は私の心を傷つけるべきではない。
③に関して
・人生の不幸は外因的である。
・人生に生老病死はあるべきではない。
・愛のない人生は絶望である。死ぬよりほかに対策はない。
極端な「べき思考」は、神経をすり減らす。自己を支配している、不合理な文章記述を再構築するのである。イラショナル・ビリーフを修正するのである。
自分で自分を解放するのである。
しかし、それでもいかんともしがたい苦悩がつきまとうことがある。これはやむを得ない。ひたすら耐えることである。耐えながら「この苦悩を甘受することは自分にとってどんな意味があるか」を考え抜くことである。フランクルの哲学のように。自問自答をひたすら繰り返していくのである。