仮面ライダーオーズWonderful 将軍と21のコアメダル
続いてはオーズ映画感想。
時系列
アンクが映司たちと袂を分かってクライマックスに突入するより前の6月頃を想定とは言うものの、グリード勢揃いをやりたかったためかウヴァさんが真木陣営に仲間入りしていて、伊達さんがバースやってて、ロストアンクが影も形もないという、本編のどこにも差し込めない状態。
まあ、爬虫類メダルとか、グリードから貸与されたコアメダルとかどうするんだという問題があるので……敵味方で同じメダルの奪い合いを年間通じてやってるオーズという作品の性格上、パラレル化は避けられないようです。
でもって、ウヴァさんは「体でリズムを刻む癖がある」って公式設定なんですけど、真木邸で緑の布陣地に腰掛けて体揺すってる姿が、居心地悪くて貧乏ゆすりしているようにしか見えないという。
テューリンゲンの森
鴻上会長と里中くんが赴いたのは、ドイツの遺跡。コアメダル発祥の地なので何か出てこないかと掘ってたら、マスター・ガラが復活……基本的に会長が元凶だよなぁオーズの物語って。グリード復活しかりロスト誕生しかりノブナガしかり。それなのに美味しいところを持っていってお咎めなしになってる(というかこの人をとがめられる立場の人がいない)のははたしていいのか(苦笑)
あと、里中君は海外についてきている以上出張・残業代は取ってると思うんだけど、日本に瞬間移動で帰れてしまったわけだからこの辺りどうなったんだろう。
でもって何気にここの作業でCLAWsサソリが重機っぽい動きをしてた。バースとプロトバースの件からCLAWsは何組か作られているんだろうけど、起動条件がはっきりしないな(笑)
マスター・ガラ
東京の三ヶ所をテューリンゲンの森・江戸時代・白亜紀とそれぞれ地盤ひっくり返して入れ替えてたわけだけど、最終的には世界を滅ぼして自分が王として君臨する新たな世界に再生したかった……んだっけか。ドクター真木とはまたベクトルの違う滅び(後のことを考えているのが最大の差異)を目指していたんだけど、手段の方がクローズアップされすぎて目的がぼやけちゃった印象。
人間の体を乗っ取ったのもよく分からないけど、もはやグリード化に近い状態だったのかこの人。
いきなりタトバキック
タトバキックが単体で敵を倒した! 雑魚の群れだったけど。
東京に出現したドイツの森とわらわら現れるナイト兵士と戦うオーズと伊達バース。ガタトラバ・ガタトラーターなんかも使って結構派手にやってます。ここで今回のゲスト・若葉親子登場。
駿の母親、五月はガラに取り込まれてしまっていた……
このシーンで4グリードとかも含めて結構コアメダルを取られていて、特にタカがないのでタトバになれない状態に(実は映司の靴に挟まってたというオチがつきましたが)。
ファースト・ターン
最終的には映司の奇策(?)によって元通りになった街並みだけど、人やモノの出入りは最終的にどう処理されたんだろう。白亜紀なんかティラノサウルス出てたし。
チャンスタイム
ガラの使い魔ベルによるセルメダル収集作業。「一生ちょんまげにする代わりに500万円が手に入る。Yes or No?」
でもって唐橋充氏演じるロッカーが500万円ゲット。この人、だんだん広瀬匠氏とか小川敦史氏とかと同じ箱に入りつつあるな。
吸い寄せられそうになる伊達さんを止める後藤くんのコンビ漫才っぷりに和む。いや、見たのはまだTVでダブルバースしてなかった時期なもんで。
セカンド・ターン
チャンスタイムで人々から徴収されたセルメダルが、ガラの装置に吸収されるとその重みで天秤がひっくり返り、連動してガラが指定した地域の時空がひっくり返るという方式。
これにより、映司・比奈・アンク・駿、および伊達さんが1歩離れたためにバース組の手元を離れたメダルタンクとバースドライバーが江戸時代へ!
「逆に現代に転送された江戸時代」は外界に出ていかなかったようです。
江戸時代
太秦の保守整備のために特撮班で年に一度は使わなきゃならないとか言われている太秦です。「199ヒーロー大決戦」でヨゴ映が使ってたけどね!
ひっくり返ったエリア内で普通に運転中だったのか、江戸の町並みで交通事故起こしかけてる車に吹いた。
そしてお互い異物同士と見なしているおかげで(特に江戸の人が)思い切り険悪ムードになってる一般人と江戸町民だった……
映司バース
サントラで事前にバレちゃってた今回のサプライズ。ヘッド・コアがなくてオーズになれない映司が、その場にあったバースドライバーで変身!
変身ポーズとか直後の構えとかオーズ(タトバ)っぽいけど、少なくともメダル入れたりハンドル回したりする動きに「右手を斜め下に滑らせる」動きは要らんような……癖が染みついたか。ファッションショーでもやってたし。
バースVS鵺ヤミー
オーズ自体がキメラライダーなので、ガラが繰り出したヤミーが和製キメラの「鵺」モチーフなのは面白い。多分ガラはオーズの製作にも携わってただろうし。
でもって結構強豪(コンボでなきゃ歯が立たないレベル)なので、慣れないバースということもあってか映司が押され気味です。
……そう言えばCLAWs、よく転送出来たな……あれ鴻上研究所から随時送られてくるブツだったはず。
将軍は見ていた
今回の目玉、松平健氏演ずる暴れん坊将軍登場。この時は徳田新之助としてですが。
しかし「貧乏旗本の三男坊」と言い張るには貫禄がありすぎる……てかこれ、完全に子供置いてけぼりだよなぁ。地域によっては昼ごろに時代劇の再放送をやってて、それで意外と浸透していることもありそうですが。
ちなみに私は、時代劇は遠山の金さん派。
家族の絆
おお、今回は割と被害者のケアに積極的だ(酷)
むしろここで映司と駿が親子みたい、となったのが後々の伏線に。さらに比奈ちゃんも家族だ手を繋ごう、って女心に疎い割にフラグは立てる映司はギャルゲ主人公属性をつけつつあった(違)
将軍と謎のコアメダル
翌日登場の鵺ヤミーと決着をつけ、現代に帰るためにアンクのタカコアを使って映司変身!
これが今回のサプライズその2。アンクメダルを使ってる割に、それで特にパワーアップしたとかいうわけでもないっぽい。
そして今度は8代将軍吉宗として暴れん坊将軍登場!
将軍が出て来て例のBGMが鳴った瞬間、すっかりムードが暴れん坊将軍になってて劇場中から笑いが。
というか、オーズの殺陣もいつもの動きまくりではなく、静と動のメリハリをつけた時代劇調のものになってたりします。
これまでも「江戸の街並みに特撮ヒーロー」という構図は何度かあったんですけど、直近で長回しのアクションをしていたのは「さらば電王」かな。あの時はイマジンやライダーたちの大乱闘で少々落ち着きのない絵面になっていたので、江戸ムードを活かすためにヒーロー側を歩み寄らせる今回の演出は個人的に歓迎。
そして、サプライズ……というよりはお約束の劇場オリジナルフォーム、ブラカワニコンボ登場。コアメダルが将軍家に献上された舶来品で、前日にアンクが落としたセルメダルに気付いた将軍がオーズゆかりの品と察知して持ってきたという、「将軍」と「新コンボ」の間のギャップを強引に埋め立てた展開が割と凄い。
ブラカ~ワニッ!
オースキャナー誤作動でやっぱりバレてた爬虫類コンボ。腕の甲羅で受け止め、足のワニキックで削るスタイル。じゃあ頭のコブラはどうするのかと思ったら、その辺で拾った笛を吹いたら(宇宙船でも市販の笛を改造したということで特写無し)背中からコブラが!あと鵺ヤミーの蛇部分も反乱! 蛇使い属性なのは分かるんで、せめて笛くらい自力生成してくれ(笑)
その名は仮面ライダーオーズ火野映司!!
小林脚本でオーズが仮面ライダーと呼ばれたのはこれが初めてか。これまでは基本的に番外色の強いエピソードでの呼称が主だったし、小林さんは番組独自の固有名詞に依らない表現を好んでいるフシがあるから、ここで「仮面ライダー」と出るのは意外だったというかまさか何も考えてないんじゃ。
映司の欲望を吸収してこそガラの望みは叶えられる……と唆す会長がちょっと悪魔。
映司だけは無事に返す or みーんな消えちゃう
映司のトラウマを直球で抉る二者択一。しかし駿と比奈を「家族みたいなものならOK」と妥協しちゃったのが最大のミス。
みんな家族だからみんな連れて行け!
屁理屈以外の何物でもないんだけど、映司はその場にいる人間(註:江戸時代の人も含む)全員が家族だと心から主張。これによって映司の「巨大な欲望」が大量のセルメダルを生み出し、ガラの装置のキャパシティをも突破して豪快なちゃぶ台返しを起こして全てを元通りに!
この逆転劇は「そう来たか!」と感心した部分……ではあるんだけど、「自分だけ助かってしまった映司のトラウマ」を「家族と見なした人間全てを救う巨大な欲望」で乗り越えさせて「まさに欲望は世界を救うスバラシイ!」を体現してしまったので、これまでTVで引っ張ってきた伏線を映画で昇華させちゃったんだよなぁ。そのネガとして、最終回直前の映司が力を求めてトチ狂ってる(ようにしか見えない)のが痛し痒し。
テレビでやると予想、というか期待されていたネタを映画でさくさく昇華しちゃったのは、テレビ終盤でそれ以上のものを見せてくれる自信の表れなのかもしれないけれど、正直本編は予想を裏切ろうとしすぎて滑っている印象ががが。
ここから主題歌がかかって、タカコアが靴に挟まってましたな脱力オチ経由の、第2話以来のタコカンブリッジ駆け上がりでガラの元まで殴り込む流れはなかなか燃えます。でもって、駆け付けたオーズが「鴻上王を守る騎士」に見えてしまったのは会長が濃すぎるのが悪い。
駿の呼びかけ
親子のすれ違いが解消されて五月がガラから救いだされるシーン。チーターがあったらリボルスピンキックで片がついてたとか言っちゃいけない。多分。
仮面ライダーフォーゼ
バレバレではあったけどサプライズその4、新ライダー登場。
ディケイドの時のWが通りすがりでシャドームーンをボコって美味しいとこだけ持ってって撤収、Wの時のオーズは素顔で登場して変身して「ここは任せて先に行け」をやり、今回のフォーゼは変身状態で登場して共闘、一段落したら変身解除して去っていく、と何気に毎回パターンは変えていますね。来年はどう出るか。
マジックハンドでオーズをぶん回して「慣れろ!横Gに慣れるのは宇宙飛行士の基本だ!」と無茶振りしてくれる弦太朗くんだけど、フォーゼ本編でこれやるとしたら二号ライダーが出てからか。
ガラ怪物態
やれやれ一段落と思ったら、ガラハンドが伸びて来て映司の体内の恐竜メダルから3枚持っていくというあがき。てか映司の体貫通してたけど、メダルぶっこ抜きだけなら大丈夫なのか。というか映司のグリード化が進行している印?
そして新たなオーズになると息巻いていたガラは巨大な怪物態になってしまった。もっと「オーズ!」って感じになってほしかったなぁ。
オーズ! これを使え!
「ガラに世界を壊されちゃこっちもたまったもんじゃない」と、グリードの皆さんがコアメダルを投げ渡してくれる呉越同舟展開。
というかグリードの皆さんは後で自分のメダルを奪還出来てたんだろうか。投げ渡したことで映司とガラの二人で鳥・虫・猫メダルを7枚ずつ持っている計算になるから、ウヴァとカザリが2枚しか残ってなくて何気にやばい。
フルコンボフルボッコ
ガタキリバで分身して、それぞれのオーズがメダルチェンジで各コンボへ! って、ガタキリバ(A)が受け取ったトリケラメダルをガタキリバ(B)に「これよろしくね」って渡したら、ガタキリバ(B)の中から残りの恐竜メダルがぽーんと出てきたんだけど、恐竜メダルまでいっしょくたに増殖していないと仮定するとガタキリバ(B)が本体か。
そして8人で輪を描きタトバ・ガタキリバ・ラトラーター・サゴーゾ・タジャドル・シャウタ・プトティラ・ブラカワニにフォームチェンジ! ガタキリバからガタキリバにチェンジする意義がよく分からないけど歌を流したかっただけか。
凍結したり飛行したり切り裂いたり色々やって、最終的にはプロミネンスドロップ・オクトバニッシュが突き刺さったところに追い打ちタトバキック!
決まった後の三色OOOエフェクトはかっこいいんだよなぁ。
手を繋ごう
映司のよく言う「手の届く範囲での人助け」というのは、自分が隣人を思いやり、隣人がそのまた隣人を思いやり、それを突き詰めていけば世界も平和になるだろう、ってことなんでしょう。それを体現するのが「手を繋ごう」という映画のメッセージ……なんですけど、ここでメッセージやっちゃってテレビ本編終盤だと「どこまでも届く力が欲しい」になっちゃってるからなぁ。伊達さん後藤くんの説得で「一人で手を伸ばすのではなく連鎖的にやっていく」という方針にシフトする展開になるのかな。
総評
テレビの延長線上の映画、という意味ではよく出来ていたとは思います。ただ、ここで完全燃焼してしまって肝心の本編が不穏なのがちょっと本末転倒くさい。
「全ての仮面ライダーを集めるディケイド」や「街を助け街に助けられるW」でも「TVでの積み重ねを映画で昇華してしまう」構図になってしまっているきらいはあったんですけど、それがオーズは顕著に出てしまったなぁ……と。
夏に終盤と映画を同時に迎え、冬にムービー大戦、というフォーマットから課題が明確化したように思えるので、フォーゼ以降どう対応していくかも楽しみです。