運命の審判が下る日がやってきた。長かった…当たり前の生活から
地獄へと叩き込まれた。しかしオレは、その地獄から這い上がって
ようやく今日という日を迎えたのだ。そう、「自己破産の免責」を
言い渡される日だったのだ。
朝は、普段よりも1時間遅く身支度を整える。普段なら大遅刻だが
「有給休暇」を取ってある。その辺の抜かりはない。
そして、久しぶりに電車に乗ったのだ。目指すは地方裁判所。
現地で、破産の手続きをしてくれた弁護士と落ち合う約束になっている。
思えば、常勤から「非常勤講師」に身を落としてから…オレの
転落は始まったのだ。カードがなければ喰いつなぐことはできなかったが
その代償に、ひっきりなしの督促や請求書に悩まされ、うつ状態の
アタマは爆発寸前になった。憂さ晴らしのために、女も抱いた。
その結果は『200万円以上の債務と奨学金の200万近い負債』が
このオレに、重くのしかかったのだ。
某私立高の職員室で、ブロンドのAVを間違えて再生してしまったとき、
相談に乗ってくれた弁護士と、市民無料相談で再会し、
それからは地道に、弁護士費用を支払い続け…長い1年が過ぎた。
およそ20万を支払った頃、法律屋から手紙が来た。
破産手続きが完了したのだ、そして期日に裁判所に出頭するようにと。
それが……今日だったのだ。
記者会見場のようなところに通され、指定された椅子に座る。
演台には「裁判長」と書かれた紙が貼られており、午前10:40免責を
言い渡しに、裁判官がやってきた。
取り立てて突っ込んだことも聞かれなかったが、計画性のある
生活を行うようにとか、そのようなことを言われ、15分程度で話は終わった。
まぁ、言われなくても二度とカードを持つこともないだろうし、
クレジットでモノを買うこともしないだろう……はっきり言って
『懲りた』以外何物でもない…。
借金も連帯保証人も…オレには無縁の出来事だと思いたい。
そんな一日だった。