あれはもう…いや、もうすぐ一年になる。
夜中のコンビニで、オレは店員・ローズは客として二人は出逢った。
少ないコンビニの給料から、\5000の飲み代をやっとこさ払って、一時間の逢瀬を楽しみ・悲しんでいた頃が懐かしい。
心ならずも教員に復帰し、挙げ句の果てに『常勤勤務』をしている。
ローズと過ごす時間は、倍以上に増えた。2時間のコースだと、彼女たちにポイントが入り、小料理が何かしら店から出る。
ローズは、オレがカネのない客と知っていた。……今では、月収30万は堅いことを知っているので
『逢いたい』と言うと速攻で「おいでよ♪」と言ってのけるのだから…困ったものだ。
5月は、ローズの誕生日だった。馴染みのケーキ屋で、彼女のリクエストに応え、ケーキに「HAPPYbirthday」の板チョコのプレートを作って貰い、バラの花束を持っていき…とても喜ばれた。
あの風の強く、寒かった冬の日から……
もうすぐ一年が経つ。
『愛してる』は挨拶代わりになり、右腕で脇を抱えても「振り払ったりしない」
試しに聞いてみた。イヤな人に触られたらどうする?と
答えは、単純明快「ひっぱたく」だそうだ。
オレの右手は、ローズの乳房のすぐそばにある。カラオケ以外では、いつもそうだが…気を許しているのだろう。ひざもぴったりとくっついても離そうとはしない。
今日は、オレが持って来た花束を…嬉しそうに眺めて、香りを嗅いでいた。
オレは今、風呂に入っているのだが…カラダには、『ローズの残り香』がいっぱいである。
スーツは右半分、そしてローズがケガをした左手に『薬』と言って、汗を塗りたくってくれた。おかげで、ローズの匂いがオレのカラダに、特に左手にすっかり染み付いてしまっている。
「愛が悲しいから…涙をくれたのだろう」徳永英明の名曲だ。
涙を流すことがあるなら、どうか『うれしい涙』であってほしいと想っている。
ありがとうローズ…おやすみ。