☆親友S「Masakiの心はとても深く深く
傷つけられたから、回復は想像を絶すると思う
それでも、Masakiが話してくれることで
苦しみや痛みを少しでも荷下ろしできる
親友でありたいと思ってる。
それに私のほうが3年長く生きてる分、経験値から
何か支えられることがあればとも思う。
私達、まだ10年足らずのつきあいだけど
それでも本当に縁があったと思うの
仕事でもプライベートでも
喜怒哀楽を共有し共に切磋琢磨しながら
理解も絆も深めて、色んな濃い時間をわかちあったよね?
Masakiがこの世から消えて何も手につかなくなる程
悲しみ辛くなるのは
何もMasakiの家族だけじゃないんだよ?
本来のMasakiなら、そんな事言わなくても分かるだろうし
命の有り難さだって、よくわかってるよね?
その本来のMasakiを取り戻すまで
時間はかかるだろうけど心のどこかに、
私iならできる!
幾つもの困難や苦労を乗り越えてきたじゃない!
限界はココじゃない!
って、仕事の時のバイタリティを
Masakiは活かせる人間である事を忘れないで欲しい 」
☆私「今の私にはもったいなさすぎる言葉だけど……
ありがとう……
まだ生きててもいいんだって
思えてるのは、確実にSとH2人の親友のおかげ。
それに、強気な自分をかろうじて保ててるのは
仕事と従業員みんなのおかげでもある。
本当にありがとう。」
「お礼なんかいいから、私の言葉絶対に忘れないでよ!」
「うん。」
「それで、コレだけど……
裏の管理画面までは知らないから聞くんだけど
罷り間違ってもパスワードとか法に触れることは
ないよね?」
アクティビティログを目にした事がないSは
不正アクセスの罪を主に心配して言っているが
不正指令電磁的記録供用罪も含んで
聞いているのだと理解した。
「そこは心得てるよ。パスワード設定は旦那も
してないようだけど、仮にしてたとしても
パスワードを解析したり、解除したら違法だから
自分に不利になる事はしない。
それにそんな機能はついてないからね。
もう1つは他人の物に違法に仕込むのではなく
自分名義の物に仕込むし、
更に本人の了承と証明できるだけの
音声証拠があるから大丈夫」
「それならよし!安心した。」
「ついでに今、見てみる……」
「お願いだからもう何も出ないで」
Sは小声でそう、呟き手を合わせ目を閉じていた……
「今日の所は、連絡はとってないようだね……
スマホ自宅に置いて出かけてる可能性もあるし
電話番号暗記してて、公衆電話で
かけてる可能性だってあるから
100%シロとは言えないけどね」
「よかった、ホントよかった。
Ruiの野郎が目が覚めたと思いたいよ、私!
だから、とりあえず野郎呼ばわりはこれキリにする!
ダー(Sの旦那様)もRuiも
電話番号なんて、マメ男でもないし
遊び慣れてるワケでもないのに
覚えてるワケないよ」
Sに話しを聞いてもらったり
意見をもらえたりした事で
昨日に増して、心も頭も少しずつ
整理がつき、気づかされる事が多々あった。
だから、カウンセラーではなく
親友に話せた事は、私にとって
本当によかった事だと思う。
ただ、残念なことに
その時、私はGPS追跡アプリに
証拠が出ない事より
出る事を望んでいたのだということも
ハッキリわかった。
離婚すべきの頭の声と共に
私は 自分の中で離婚を後押ししてくれる
決定打となる証拠を待っていたのだと……
悲しくもあり
冷静にその事実を受け止めている自分がいた。