あの衝撃の真実から2時間後
仕切り直して、気合いを入れて
旦那に聞いた
たった2つの質問……
納得できない答えだっただけではなく
疑問が何倍にも増幅しただけという
ただただ、ガッカリした結果に終わった。
だが、もう仕方ない
気持ちを切り替えて
次の質問をすることにした。
「ここからは
未来の事についての質問ですが
アナタの望みはなんですか?」
「自分がした事を考えれば自分には
要望を言ったり決定権などない事は承知してます。
Masakiさんが決めた事に
自分は従うしかないだろうことも……
Masakiさんの望みはなんですか?」
「私の望みではなく、アナタの望みを聞いてます。
何度も言ってますが今日のところは
私が聞いた質問にアナタが先に答えてください。
色々言いたい事も抑えて割り込まずに
最後まで話は聞いてますから、どうぞ。」
「はい、ごめんなさい。
それは……出来る事なら、これからもMasakiさんと
一緒に暮らして一緒に年を重ねていきたいです。
でも、こんなコトがわかった以上
Masakiさんからは絶対に離婚って
言われるのは間違いないと
車の中でその事ばかり考えていました……
それだけの事をしたんだから仕方ない
イヤだという資格も
涙を流す資格も自分にはないと
何度も何度も頭に言い聞かせてました。
それからMasakiさんに言われた
視点を変えて考えるって事を
やってみました。
そうすると、自分のことばかりではなく
Masakiさんの幸せを考えることができて
Masakiさんが離婚したいって言うなら
それこそが今後の幸せって言われたら
自分はもう、できる限りの償いをして
身を引くしかないのだろうって考えていました。
でも、それと同時に
なんで、こんなコトになる前に自分はもっと
Masakiさんを大切にしなかったんだろう……
1番大切なのはMasakiさんだけだったのに
どうして、傷付けるような事をしたのだろうって……
今更ながら後悔しました。
自分は本当に1本筋が通ったと
はっきり自分にしかわからない事だけど
姿、形で今すぐ証明できるものでも
ないけど自分の中では、何が1番大事なのかが
今更ですけど、視界がクリアになり
改心して、やり直したいって思いました。
Masakiさんを
失うかもしれないって考えたら
ものすごく恐ろしくなって後悔しかなくて……
時間を戻せるなら、時間を貰えるら
今ならほんとうに生まれ変わって
真っ当な人間になる自信があるので、
証明していくので
一緒にいて欲しいのが自分の望みです。」
「そうですか……アナタの望みはわかりました。」
「では、これから私の望みについて話そうと思います。
……あいにくですが、私の今の望みは別居です。
もう何を理由に生きていけばいいのか
どこに進めばいいのか進みたいのか
今すぐ決断し行動する気力も体力も残ってないうえに
そのような気力が沸き上がってきません。
ただはっきりしてるのは、仕事が最大繁忙期で
年末年始の休暇まではひとまず、この状態でも
私自身が乗り切らなくてはいけない立場で
その責任があるという事だけです。
だからといって、それまでの約1ヶ月近く
アナタと一緒には居たくない。
アナタの不倫の詳細も全てを聞いたワケでもなく
実際は
いつから?いつまで?今も?それすらもわかりません。
そういうことがわからないから、私は離婚か再構築か
決められないのか?
アナタへの思いがどうなのか?
わからないから決められないのか?
そう、さっきまで思っていました。
でも、そうではなかった。
後悔はしていないですけど、私達には子供がいませんよね。
それは、今の私にとって
自分の命に代えてでも守り抜きたいと思える
大切なものが無いということです。
そして、アナタの不貞で自尊心を失った私は
自分の為になんて考える前向きな力は
沸き上がってこないのです。
本当の私は、仕事すらしたくないし
何も考えずどこかに引きこもりたい位なのです。
だから、離婚か再構築か前に進む事を
考えられないのだと
はっきりわかりました。
どちらを決断するかわからない以上
それまでの間、約束も期待もせず
別居に承諾して欲しいです。
アナタが承諾してくれるのであれば
その居住費用や生活費については
自分で用意できますから
出してくださらなくても結構です。
いかがですか?」
旦那は最初は私の顔を見て話を聞いていたものの
だんだんと顔を伏せ
「~いかがですか?」と最後に聞いた瞬間に
くるっと、反対側を向いてしまい
私からは背中しか見えない格好になった。
私はその背中を見ながら答えを待っていた……