FX・日経平均・Gold 等週間予想(2024.6.23):為替と株で警戒警報発令中 | 為替・株式・金利・その他市場予測のブログ【Trading DOC】

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金融市場週間予想(6/24-6/28)

為替と株で警戒警報発令中

2024年6月23日現在における6月24日から6月28日までのドル円相場の週間収束ポイントは151円87銭となっています。

この予想は過去200週間の為替や金利その他17市場の金融商品を基に統計手法による分析を行い計算した結果によるものです。

週末(21日)の米国株式市場は下落しました。S&P500種株価指数は前日比0.16%安の5,464.62となりました。ダウ工業株30種平均は0.04%高の39,150.33ドル、ナスダック総合指数は0.18%下落しました。ドル円は159円81銭で終了しました。

 

今週の収束ポイントは以下の通りです。


ドル円151円87銭  ユーロ円165円93銭   豪ドル円102円55銭  日経平均38,518円  NYダウ38,678ドル 日本国債(10年)0.9% GOLD 2,285ドル 

 

先週はドル高円安が進み、1ドル160円が視野に入ってきました。米国財務省は20日に為替操作監視リストに1年ぶりに日本を加えました。これは、日本が経常黒字を拡大させるために為替操作によって円安に誘導していないか、を監視する目的のためのリストであって、直近に日本政府が実施した「円高に誘導するための為替介入」を問題とするものではないと思われます。実際、米国財務省は、日本の為替介入は毎月実績を公表しており「透明性がある」として問題視しない姿勢を示しています。

 

米国財務長官のイエレン氏が日本の為替介入に対して否定的なコメントを出していただけに、市場は日本の為替介入は当面できないものと直感的に反応し、円安が進行したものと思われます。したがって前回介入が行われた160円近辺に近づいている現時点において、いつ介入が行われても何ら不思議ではないものと思われます。一方、価格変動の観点から考えて163円までは介入が行われないのではないか、との意見もあります。

 

米国株式市場ではエヌビディアが続落し、2日で時価総額2000億ドルを失いました。AI一極集中のバブルが崩壊するのではないか、と注目されています。

 

また、ヒンデンブルグオーメン(1か月以内に株式暴落を予測する指標)が5月22日に2年半ぶりに点灯し、立て続けに6月18日にも点灯しました。1回だけの点灯はダマシであることも多いのですが、続けて点灯する場合は要注意です。過去の例ではコロナショックの前に3回点灯、リーマンショックの前には続けて4回点灯した後に暴落が起こりました。

 

ウクライナ、中東戦争、フランスの市場不安、中国経済の崩壊、米国大統領選挙など不安要素に事欠かない国際情勢の中、金融市場に大波乱がいつ起こってもおかしくない状況にあるものと思われます。

 

日銀植田総裁がイタリアG7会議で述べていたように米国がハードランディングを回避できるかが焦点となっており、米国政府が金利引下げを行うかどうか躊躇しているうちに、株式市場が先にクラッシュしてしまう可能性も高まっています。

 

一般的に円安は日本の株式市場にとってはプラスの材料と捉えられていますが、昨今の円安状況には全く反応しておらず、両者の相関性が無くなっており、市場に異変が生じているのではないかと思われます。

 

以上の相場予想はあくまでも統計分析に基づく安定収束モデルにより推計するものですので、この予想に基づいた投資の結果に対しては一切の責任を負うものではありません