FX 日経平均 Gold 等 の週間予想(2024.5.26) | 為替・株式・金利・その他市場予測のブログ【Trading DOC】

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金融市場週間予想(5/27-5/31)

円キャリー取引に安心感抬頭

2024年5月26日現在における5月27日から5月31日までのドル円相場の週間収束ポイントは151円46銭となっています。

この予想は過去200週間の為替や金利その他17市場の金融商品を基に統計手法による分析を行い計算した結果によるものです。

週末(24日)の米国株式市場は上昇しました。ナスダックはエヌビディアとアップル主導で最高値を更新しました。S&P500種株価指数は前日比0.7%高の5,304.72となりました。ダウ工業株30種平均は0.01%高の39,069.59ドル、ナスダック総合指数は1.1%上昇しました。ドル円は156円95銭で終了しました。

 

今週の収束ポイントは以下の通りです。


ドル円151円46銭  ユーロ円164円35銭   豪ドル円101円55銭  日経平均38,789円  NYダウ38,905ドル 日本国債(10年)0.94% GOLD 2,277ドル 

 

主要7か国(G7)財務相・中央銀行総裁会議訪問中の神田財務官は記者団の質問に対して「無秩序な為替の動きは経済に悪影響を与えるので、過度な変動があれば適切な行動を取る」と答えました。

 

無秩序で過度な変動とは何を指すかといった定義は難しく、価格変動率(ボラティリティ)の観測期間を1日で考えるのか週次なのか月次なのかによっても変化します。前回の為替介入は160円を超えた段階で行われましたが、前営業日の4月26日には安値が154円95銭、高値が158円43銭と3円50銭の変動が見られました。日次レベルで考えるのであれば、3円以上の価格変動は介入を警戒すべきではないか、と思われます。ちなみにその1か月前のドル円の水準は151円付近でしたので、月次では9円以上(約6%)の価格変動が警戒レベルではないかと考えられます。この仮説に基づけば、現時点においては、ドル円は162円位までは為替介入が行われない可能性が高いことになります。

 

米国債金利はどちらかといえば上昇傾向にあり、円キャリー取引による円安状況がしばらくは継続するものと思われます。

 

日本の4月の貿易統計(2か月ぶりの赤字)で輸出数量が前年比マイナス3.2%となりました。この数値は、現在の日本には円安メリットを活かす力が無いことを明確に表しており、食料自給率が低く、エネルギーはほとんど海外依存であることから、逆にデメリットが大きい状況となっています。先人の築き上げた莫大な外貨準備を日本再生のために有効に活用することができるか否かは政治に課された大問題ではないでしょうか?

 

日本再生のためには先進科学技術への投資、そのための教育など長期的な対策が必要ですが、現状を鑑みると、短期的にでも出血を止める処方箋(為替介入による含み益実現→減税、原子力発電稼働、・・・・等)が不可欠ではないか、と思われます。

 

以上の相場予想はあくまでも統計分析に基づく安定収束モデルにより推計するものですので、この予想に基づいた投資の結果に対しては一切の責任を負うものではありません