こころ @ 東大前(東京メトロ南北線) | CroquettePunchの “ 呑んでたまるか!”

こころ @ 東大前(東京メトロ南北線)

本郷の銀杏も色付く前の季節のお話.



例によりましてアレです.

年に1度の風流旅館の宴にお招きあずかりました.



まだ時間も早い,であるので.

正門前にありますこちらで一服.



《 こころ 》



え?一服ってよ,喫茶じゃねえか.

おめ,コーヒーなんて飲んだっけか.

ココアなんつうもんを喫するんだっぺか.



なに,ご心配はご無用です.

メニュウに書いてなくともちゃんとあります.

おかきも付いてます,由緒正しき喫茶店ビールです.



むう,これは...

まごうことなく昭和喫茶の風情です.

気安さの中にも品の良い空気がある,本郷の街情緒.



蛍光灯行灯式のサイドボード.

こういう可愛い造作を見なくなって久しい.

現代のスカした間接照明にはない趣きがある.



うかがうと二階席もあるとのことですが.

足を悪くされて現在は使っておられぬとの由.

拝見したいという申し出をご快諾いただきました.



う〜む,素敵だ.

素敵過ぎます,この風趣.

今が平成の世であることを忘れそう,うふふ.



この階段かっこいい.

半吹き抜け式とでもいうのでしょうか.

鉄骨材の手すりの造作が素晴らしく昭和してますね.



今の季節ならば.

銀杏の黄色がさぞ見事なことでしょう.

ソファの緑とのコントラストも見てみたいです.



いや,しかし.

これは勿体ないお話ですなあ.

二階席も是非とも再開して欲しいものです.



宴にはまだ間があります.

では,うっふふ,何か軽食でもいただきますか.

さっきから気になりませんか,あのメニュウ,私はなります.



きゃあ〜っ,ご明察です.

ウインナーライスです,うっひっひ.

これほどまでに直球なビジュアルは類を見ない.

(そういえばここの近くにはジンジャーライス★なんてのもあったね)



ソテーされた赤ウインナーが5本.

ウスターソース味のキャベツ炒めと一緒にオン・ザ・ライス.

シンプル極まる一皿ですが,それが尚更に男子の心を鷲掴みする.



このね,この.

しば漬けとたくわんがいいよね.

ドメスティックでほのぼのしてくる.



ソース味のご飯って,むふふ.

そこはかとなく下品な味わいがあって好き.

男はいくつになっても下手味に魅せられるのです.



奥のテーブルには東大生とおぼしき男子グループ.

会話の内容からは理工学系ゼミの学生さんでしょうか.

物静かにですが,かなり白熱した難解な議論が聴こえてきます.



赤門の近くのお店で.

そんなアカデミックな雰囲気の中にいるだけで.

なんとなく自分も賢くなった気がしませんか,私はします,わはは.



さて,少々お早いですが.

そろそろと向かうとしましょうかい.