伊勢屋食堂 @ 深谷(JR高崎線) | CroquettePunchの “ 呑んでたまるか!”

伊勢屋食堂 @ 深谷(JR高崎線)

※おことわりです,現在このお店は廃業されてます.

悲願達成,心願成就.



夢にまで見たこの黄色いカレー.

かくも永き不在の末,ついに,ついに.

このお話は3年,いや4年前に遡らねばなりますまい.



実は4年前の2012年5月(当時の記事).

遠路この地に訪れるも不遇な事態が待ち構えていた.

なんと,ぶわっは,いみじくもお店の定休日だったのです.



しかもね,翌2013年には見てしまったのです.

野毛の帝王chevyさまの素晴らしい記事を().

もう羨ましいやら悩ましいやらで悶々の日々を送っておりんした.



それがこの度にですね,うっひひひ.

前日より高崎へ出張という思いもよらぬ幸運に.

翌日は早々に業務を完了して深谷駅に降り立つのです.



しかも期せずしてアレです.

今日から深谷の七夕まつりだそうな.

幸運ってのは得てして重なるものなんですね.



《 伊勢屋食堂 》



ああ,憧れの伊勢屋食堂.

七夕飾りの風趣に感激もよりいっそうです.



そういえばchevyさま☆も同じ時期でしたな.

こちらの七夕まつりは街を上げてのイベントのようですね.





お店はまさに甘味食堂の趣きです.

近所の方が立ち寄ってお稲荷さんなんかを買っていく.

そうだよ,コンビニじゃなくてこういうお店で買わなきゃ,ねえ.



まずは,うしし.

常温のコップ酒で.

高まる心を鎮静するのです.





あらま,残念.

おだんごは今の季節は作らないそうです.

それでは干瓢の海苔巻きを2つほどくださいな.



ご主人に深谷の七夕のお話をうかがった.

「昔はもっと賑やかだったよ,最近は縮小しちゃってさ」



「ウチの飾りももっと豪華だったんだよ」

いやあ,今日のでも十分に華やかではないですか.



商店会の方がこんな箱を運んできた.

これはお初にお目にかかる代物ですね.

う〜むむ,かなりに年季の入った造作ですなあ.



「日掛け箱」と言うものだそうな.

つまり掛け金,商店会費やら税金をですね.

日毎にこの箱に集めて回る,地元の昔からの慣習だそうです.

「これやっておくと後になって慌てなくてすむからね」なるほど.





壁のお品書きは現在使われておりません.

代わりにテーブルにメニュウが,定食類も豊富です.

でもね,むっふふふ,私はとんと見る必要などないわけです.



だってこれだもーん.

4年前から決まってるんだもーん.

地元TV局や情報誌でも超有名なカレー.

もはや深谷のソウルフードとまで評判を得る.



見てくだせえよ,うはは.

たくわんにも見劣りしない黄色加減です.

私の黄色いカレーコレクションでも間違いなく最高位でしょ.



大ぶりにカットした玉葱と豚肉だけ.

まっ黄色いルーがからんで優しい味になる.

玉葱の歯ざわりに甘さが寄り添って格別の風韻.



卓上にはソースも七味もある,でもね.

これには何もかけずに,この私が,うふふ.

しゃくしゃくと一気に食べ進んでしまうのです.

遠いところに夏の香りが甦る,そんな美味しさなのです.



さて,私はというと悩んでいる.

清酒をもう一杯呑りながら逡巡している.

いただくべきか,いただかざるべきか大いに迷っている.



わっはっきゃ〜っ.

悩む必要なんてねーじゃんよ.

ぶっははは,食っちゃえ食っちゃえ〜.



お見事です.

ザッツ昭和式ラーメンです.

私の懐古式ラーメン魂の琴線に触れます.



麺をすすれば昭和が香る.

湯気の向こうに昭和が見える.

こういうラーメンを毎日でも食べたいと思っている.



出汁は控えめの正調甘味処仕立て,鶏ガラ風味.

これも控えめな様子で浮いているメンマが美味しい.

主張し過ぎず価値を持続する美徳,丼上が無言で語る一杯.



「せっかくだから七夕,見物していきなよ」

まつりの昔話から日掛け箱のお話まで,愉しかったです.

4年越しに来て良かった,ありがとうございます,ごちそうさまでした.





出ると七夕まつりの準備で街は大忙し.

どうやら午後3時から始まるみたいですね.





なるほど,なるほど.

このまま帰るにはちょいと惜しい風情,うふ,ふふふ.