アポロ @ 阪東橋(横浜市営地下鉄) | CroquettePunchの “ 呑んでたまるか!”

アポロ @ 阪東橋(横浜市営地下鉄)

階段を昇れば素敵過ぎるその風景.





ドアを開けると誰しもが瞬時に瞠目する.

ほの暗いランプに照らし出される洋酒のボトル.

黒いベストに蝶タイを着けたご高齢のバーテンダー.

クラシカルな内装の店内にはムード歌謡の有線が流れる.



《 アポロ 》



ですが,うっふふ.

この記事は前回の続きです(←).

その立地にも素敵過ぎるものがあるのです.

界隈はむっひっひ♡なお店の建ち並ぶ土地情緒.





お気をつけあそばせ,よろしいか.

間違ってもお隣のエントランス目指しちゃアカンですよ.

妙齢のご令嬢などご同伴の際はなおさらにご注意です,わはは.





靴音のきしむ階段を昇ればオールド横濱.

いや,しかし...これは本当に素敵過ぎます.

現存する横濱の昭和風情に言葉を失うを禁じ得ない.





こういうバーのご主人は得てしてアレです.

高飛車だったり強面なお方もしばしばお見かけする.

でもご安心,とてもファンキー & フランクなご主人なのです.

「いいですよ,でも僕の顔は出さないでね~」うっふふ,嬉しい.

不粋にもお願いした店内撮影にもご快諾を頂きありがとうございます.



いいねえ,このカウンターの造り懐かしい.

エッジがビニル張りのクッションになっている.

ここに肘を載せて呑むのが心地良いんですよ,ごぞんじ.

古いバーやスナックの定番造作,最近は見なくなりましたねえ.







フォア・ローゼズのソーダ割をいただく.

カウンターでグラス一杯ごと作ってテーブルへ.

その仕草,静かな動きにもオーセンティックな趣きがある.

キープのボトルで自分で作るのとは全く異なる格上の一杯.





昔はフォア・ローゼス(zəs)って呼んでいたかもしれないなあ.

本来の発音は(zəz)ですよね,そんな他愛も無い話でグラスを重ねる.





記憶は曖昧ですが,30年以上も前の国内バーボン事情.

アーリー・タイムズ,ジャック・ダニエル,そしてIWハーパー.

それに前後して出まわったのがこのフォア・ローゼズでしたっけ.

バーボンって当時はスコッチより明らかにナウでしたよね,むはは.



このお店はchevyさま☆に教えていただいたのです.

以来,行きたいバーのランキングNo1でしたのよ,うっふふ.

同伴のご令嬢が店内の画像をchevyさま☆に送信しちゃいます.



「ジュークボックスにあるなかの綾はマスターのお気に入りですよ」

そんなご返信,わっはは,さすがお詳しいですなあ.

なるほど素敵,多岐に渡るアナログ盤が内蔵されてます.

プレスリーからナット・K・コール,矢沢永吉まで昭和な楽曲を網羅.



100円で3曲,この上部にあるボタンがかっこいい.

お金を入れてガッチャン,ガッチンと押し込む式です.

昭和の時代の機械ってこういう無骨さが堪らないですよね.



やがてお客さまも集まってくる.

喧しい方やとんがってる方はおられないのがいいねえ.

これもご主人の醸し出すお店の雰囲気によるのでしょうね.



誰かが選曲した「時間よ止まれ」がかかる.

するとご主人,有線のボリュームをすっと下げる.

こういうアナログな所作にも感激してしまう困った私,うはは.



夜も更けてきた.

グラスも何杯も空いた.

そろそろ帰ろうかなと思った時.

カーペンターズのClose to youが静かに流れ始めた.



もう一杯だけいただいて帰ろう.

ふと,何故かそんな気分になった.



きゃ~終夜営業ですって,素敵過ぎます.

俺も終夜営業のタフな男でありたい,そら無理か,ぶっははは.