福神漬けエキス入りカレー

またもや意味不記事ご容赦です．



今を去ること30年以上も昔のことです．

環七洗足交差点に足繁く通った立ち食いそばがあったんです．

家族経営の小さなお店でね，客層は学生やら近隣のお務め人．

昼時なんかは狭いお店が満杯になるほどの人気店だったんですよ．

でね，実はそこのカレーライスがめっちゃめちゃ美味しかったんですよ．



一般のルーを使用した凡庸品には間違いなかった．

でもね，スパイシーな中に不思議な甘み旨味が立っていた．

柑橘系やチャツネの高級な甘みでなく，もっと下手味な甘み．

その甘みの正体が何なのかを一度訊いてみたことがあるんですよ．

「まあね，ウチのは特製だからね，うふふふ」と善良そうな親爺さん．



そのお店も25年くらい前に閉店しました．

以後も数えきれないほどカレーを食べてきた．

甘みのあるカレーにも出会った，しかしながらですよ．

あの環七路麺の下手味な甘さには一度も出会うことがなかった．



ところが先日，突如として再会しちゃったのです．

誤って福神漬けのタレをカレーにどばっとこぼしちゃったんですね．

食べたらびっくらストライク，まさに30年前の味が舌上に甦ったのです．



なるほど，この下手味の正体は福神漬けのタレだったんだ．

よっしゃ，今度はカレー作る段階からたっぷりと混入しよう．

しかしあの善良そうな親爺め，ぬぁ～にがウチのは特製だ，ぶははは．