ことぶき 野川店 @ 野川(宮崎台,梶が谷) | CroquettePunchの “ 呑んでたまるか!”

ことぶき 野川店 @ 野川(宮崎台,梶が谷)

困る,心底困っちゃうのである.



家人の車を修理に出した帰りです.

オンボロでマニアックな趣きの車なのでね.

修理をお願いする工場も限られちゃうわけです.

川崎市の野川という交通至便とは言えない場所.



これから用事で出掛けなのですよ.

近隣駅行きのバスに乗ろうと思った.

その時,う~むむ,バス停留所の目の前に,忽然と.

威風四辺を払うかのごとき素晴らしきたたずまい.



《 ことぶき 》



無理です,ご明察と思いますが金輪際無理なのです.

このミリキに抗うことなど断じて出来ないのです.

であるので困ることはない.

わはは,感興の赴くにまかせて寄っちゃうです.

そういう奔放な部分が俺にはあるのだ.



午後も半端な時刻ですが,お客さんも結構入っちょりますなあ.

地元の人気店だというのが伝わってまいります..

2時までのワンコインランチなんて驚愕のコスパ商品ですよ.



テーブル上のお品書き,概して常規を逸しない.

生そば屋の標榜にもきわめて穏当な品揃えである.

でもね,むっふっふ,壁のメニュウに目を転じてくだせえやしな.



うっひゃひゃ,嬉しくなちゃうでねえの.

至福なお品も目白押しだでよい.

エビフライ,ハムカツフライ,エビとハムのミックスフライ.

どれも700円だったらね,アレですよね.

ケチな俺でなくてもミックスをチョイスだよね,うっししし.



おうりゃ,いいねえ,アルコホルの充実完備.

ゆで玉子にいそべ焼きなんてのまであるでよ.

それになに,2時15分からは甘味にケーキ,きゃあ~っ!!

生そば屋にあるまじきアヴァンギャルドなラインナップ.





ここで6人のご家族連れがご来店です.

お隣同士のテーブルが使えるように奥のテーブルに移動する.

お客さんにもお店の方にも恐縮されましたがね,いいんです.

奥のテーブル横にはね,古い病院なんかにある布の衝立て.

うっふっふ,最初から気になってたんだよね,この席.



うおっほいミックスフライ,もちろん清酒を併進だ.

エビが二本にハムが二枚,むひひひ.

男子ならこういう硬派な肴で呑らなきゃな.



丸くて紅いプレスハムを揚げただけ,こういうの大好き.

エビだってね,これは冷凍じゃねいですよ,プリップリ.

たっぷりとソースを染み込ませて,優雅な冬の午餐.



すでに三本徳利が林立する,いいぞいいぞ.

こりゃよ,放っておいたらいくらでもね,うひひ.

そういう自堕落な部分が俺にはある.



玉子とじラーメンに魅かれつつスパイシーカレー.

最後の一枚のハムカツをこうしてよ,うっししし.

こういうお店では蕎麦屋のカレーで十分とするむきもある.

わざわざ香辛風味の利いたものを用意する心意気に敬服する.

お店の底力を感じざるを得ないのである.



やかんに立ち昇る湯気に午後の陽がにじむ,

こうして過ごす時間を貴重に思う.

何よりも優先させるべきとする独善的な叙情がある.

他人の忠告など聞く耳を持たぬという強情な一面がある.



あ~らら,いかん!何本目かのバスが行っちゃったよ.

今日は用事があったんだ,甘味はまた今度にしよう.

所詮そういう小心者な部分が俺にはあるのだ,ぶははは.