よりみち（米次郎） ＠ 大岡山（東急大井町線）

何をかくそう，大の路麺マニアなのだぜ．



ここの立地，路麺としてはジツに変わってるんですよ．

駅からも，商店街からも遠いんだな．

そこがまたいいんだけどね，うふふ．



目印といえばね，歩道にあるこんもりとした木立ち．

昔は街道沿いの，何かの塚みたいなもんだったんでしょうね．

こういう風流な景観，ジツにいいねえ．



この辺り来ますとね，鰹出汁のいい香りが漂ってるわけですよ．

お！こりゃなんとも，江戸っぽい，粋な情景でやんすね．

お店の前に，縁台なんかが出ちゃってるワケね．



《 立食いそば　米次郎 》

少なくとも２０年以上前から，このまんまだよね，この感じ



前は「よりみち」って名前だった気がしますが，まあいいでしょう．

L字カウンターだけの，極狭路麺ですが侮っちゃいけませんぜ．

朝・昼時にゃあね，お客が外まで溢れちゃうって～寸法です．



一番人気は春菊天だね，売切れ必至だからご注意でありんす．

揚げ置きの天ぷらを「莫（ばく）」って言うらしいよ，業界用語では．



その莫（ばく）に，出汁が沁みてゆく瞬間，うふふ．

そこに路麺の醍醐味を見るわけですが．．．

このお店では，もうひとつの決定打があるのだ．



それはね，うふふ，コレです．

表に置かれた縁台ね．

時代劇に出てくる，街道筋の蕎麦屋の縁台，そんな感じ．



ここに腰掛けて，蕎麦すするの，いいでしょ．

なんとも江戸情緒満点で，堪らないんだな．

これほど風雅な路麺店，他には見当たらないよね．



で，これはココだけのおハナシですが，うひひ．

このお店では，お酒は置いてませんのでね．

チョイと持ち込みでね，呑らせていただいちゃうのだ．



蕎麦にはね，清酒が付きモンなのだ．

この風情でね，「呑るな！」ってのが無理なのだ．

出汁の香りだけでね，いくらでも呑れちゃうのだ，



「親馬鹿ちゃんりん　蕎麦屋の風鈴」って諺，ありますよね．

蕎麦屋には，風鈴がジツに良く似合います，いいねえ．



あ！お酒をお持ち込みの場合はですね．

お店の方や周りのお客様には，くれぐれもご配慮をお願いしますばい．