《枕詞 たまかぎる》
 
【Neuf Les Mille et Une Nuits=ヌフ レ ミレ ユンヌ ニュイ =ニュー 千夜一夜物語 No.277】
 
 「枕詞 たまかぎる」
「玉かぎる」は「ほのか」に懸る枕詞です❗納得
 
「玉かぎる髣鬢(ほのか)に見えて別れなばもとなや恋ひむ逢ふ時まで」
                                  山上憶良
 
またまた山上憶良です❗納得
 
天平二年七月八日の夜に、師(そち)=太宰師の大伴旅人の家に集(つど)
ったようです❗納得
 
意味は
玉が輝くように仄かにだけ逢って別れたならば心もとなく恋うだろう。
また逢う時まで❗納得
 
山上臣憶良(やまのうへのおみおくら)が七夕を詠んだ十二首の歌のうちのひとつなのだそうです❗納得
 
歌の内容は、牽牛、織女が、年に一度有るか無いか定かでは無いけれど、御天気が良ければ、僅かな時間の逢瀬を楽しむ事に掛けてあるのでしょうか❗疑問符
 
だけど、かえって「わずかな時間の逢瀬では余計に恋しさが募ってしまう切なさよ」と言うのでしょうなぁ❗疑問符
 
たしかに伝説上の物語とはいえ、一年に一度ようやく逢えてもまたすぐに離れ離れというのではあまりに切なすぎますよね❗実感
 
「枕詞 玉衣の=たまきぬの」
[枕]美しい衣服のきぬずれの音から、その擬声語「さゐさゐ」にかかる❗納得
フランスでは、衣擦れの音は「フルフル」になります❗合点
 
「珠衣(たまぎぬ)のさゐさゐしづみ家(いへ)の妹にもの言(い)はず来(き)て思ひかねつ」
柿本朝臣人麿(かきのもとのあそみひとまろ)
 
どうにも柿本朝臣人麿と山上憶良ばっかりですなぁ❗実感
 
意味は
美しい絹の衣のようにさらさらと心が重く沈み込んでいたので、家の妻に声も掛けずに来てしまったよ。
妻のことが思い出されて仕方がない。
嘘はいけません❗
 
「珠衣(たまぎぬ)」はこの場合は絹の衣のことで、重く沈み込む手触りがあることから心の沈み込んでいた状態の譬えとして使われています❗納得
 
そんな沈んだ心でいたために妻に声も掛けずに出てきてしまったと、今さらながらに後悔して妻を愛しく思い出しているわけですね❗疑問符