これほど天気予報が当たると、日本の気象観測の精度の高さを改めて思い知らされる思いがするものだ。
昨日の晩や今朝の天気予報で、気象予報士が昼過ぎ頃から急に天気が崩れだし、朝の陽気とはうってかわって夜には真冬に逆戻りするとのことを言っていた。現在ちょうど14時をまわったところだが、空には灰色の濃い冬雲が姿を現し始めており、時折外を冷たそうな北風が唸り声をあげて通りすぎ、建て付けのあまくなっている部分のアルミサッシをガタガタと揺らしている。
私は基本的に土曜日は仕事である。休みであることはごく稀だ、そして勿論今日も仕事である。
土曜日の出勤はあまり心に愉快なものではない。朝家を出る時も、何となく気分や体のリズムにガタピシとした、歪んだような感覚を覚えるものだ。何が違うというわけではないが何となくそうなのである。起きる時間も同じだし、シャワーを浴びている時間も、コーヒーの豆やいれかたも、家を出る時間も全て平日と特に変わったところなど無いのだが、この奇妙な感覚は今の生活を送るようになって随分経った現在でも変わることなくほぼ毎週一度現れる。
土曜日は、休みを満喫しようと大勢の人間の集まる都心の幾つかの街を除けば、平日とは違って随分静かなものだ。人通りも減るし、通りを行く車の量も随分変わる。いつも利用する路線の駅のホームも、普段より静かだったり、駅によっては妙に混んでいたりする。ホームに立つ人の種類も普段とは違っていて、仕事場へ向かうような服装をした人の割合は随分減っているように思える。何より、いつもと同じ時間にもかかわらず小さな子供の姿を目にすることが、その日が平日とは違うことを改めて私に思い知らさせる。
一見、曜日も昼夜も関係ないように思われる巨大な街であっても、意外にもこうした日常のリズムを見ることが出来るものだ。
遠くにあるビルの屋上に設置された避雷針がずいぶん揺れている。外はかなりの風なのだろう。
ぼんやりと外を見ながらこれを書いていたら、いつの間にか恐ろしいほどの灰色の雲が空一面に広がっている。厚い雲が昼の光を遮って、まるで夕方のように薄暗い。
しかし、なんて凄い風だろう。
今日は果たして家まで帰れるのだろうか?
電車が止まらなければいいのだが。