最近では「ロアルド・ダール 代表作」と検索すると、「チョコレート工場の秘密」や「父さんギツネバンザイ」といった児童書が出てくる。明らかにヒットした映画の影響でしょうが、オールドファンとしては「あなたに似た人」と「キス・キス」はどちらが傑作か?代表作は「南から来た男」か「おとなしい凶器」か‥と言いたい。映像だって映画「チャーリーとチョコレート工場」よりもテレビ東京のロアルド・ダール劇場「予期せぬ出来事」の方が断然面白かった世代だ。
そんなダールの作品でまだ読んでないのは一部の児童書くらいなのですが、その中でもヘンリーシュガーは面白いと聞いていたので図書館で借りてきました。
7つの短編からなる短編集だが、なぜこれが児童書扱いなのかわからない。ダールが当時10代だった自分の子供たちを含む若い人たちに捧げると扉に書いたからなのか。ダールの短編にある最後のどんでん返しや『奇妙な味』は薄味だが、どれも普通に面白い秀作揃いである。
まずは表題作の「ヘンリーシュガーのわくわくする話」でしょうか。透視ができるヨガの行者の記録を読んだヘンリーシュガーが修行を真似て透視技術を会得しカジノで連日連勝のボロ儲けをして孤児院の会社を作る話だ。最初は金儲けを考えていたヘンリーだが、実際に金を手にすると興味を失い他人のために金を使いだす。
ヘンリーの生き方、試してみたくなりますねえ。
面白かったのは「ヒッチハイカー」。車に乗せた
ヒッチハイカーにそそのかされてスピードを出し、警官にスピード違反で捕まったが…という最後に話は予期しない結末へ。さすがダールの得意技、鮮やかです。
さて、昨夜は東京最古の居酒屋を名乗るもう1軒、神田淡路町のみますやに行ってきました。こちらは明治38年創業らしいが一度も引っ越しておらず当時の建物そのまんまということらしい。
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