
クママンが合志市から委託されて開催した、
シンポジウムのゲストとして
みなもと太郎先生が招かれて熊本までいらっしゃった。
僕はみなもと先生の接待を仰せつかったが、
接待といってもマンガマニアのみなもと先生が、
クママンの巨大倉庫を物色するのを
横について見ているだけの仕事であった。
みなもと先生は16時半頃に倉庫に着き、
なんと22時頃までマンガを物色していた。
途中僕はみなもと先生と、
同行された息子さんを、
近くのラーメン屋にご案内し、
そこで少しお話する機会があった。
クママンとのなれそめを聞かれて、
マンガミュージアムに自分の本を寄贈したいと思い、
それがきっかけで交流が始まったと言うと、
「どんな本を寄贈したの?」と聞かれ、
東村アキコとかハロルド作石の著作などです
とお答えすると
「最近の人ばかりだね」と、
みなもと先生はみんな知っておられた。
次の日のシンポジウムで、
現在70歳のみなもと先生は、
50歳くらいの時、
月に100ページのマンガを書いていたが、
少し仕事量を減らそうと思って、
月に30ページくらいにセーブしたところ、
時間が余ってしまって、
その時間を使って同人誌を作り、
コミケに出品したという話をされた。
本当にマンガが好きなんだなあと、
あらためてこういう大人がいることを頼もしく思った。
最後にクママンの橋本さんが、
「これからのマンガはどうなっていくと思いますか」
と質問したら
「カミのマンガは滅びるかもしれないけど」
とみなもと先生がおっしゃって、
僕はその「カミ」という言葉に、
勝手に「神」という言葉をあてはめて、
神が人間に書かせていたマンガは、
もう滅びる、つまり神は滅びるんだと、
勝手な解釈をして聞いていた。
それに続くみなもと先生の言葉は
「デジタルなんかに移行してしまうかもしれないけど」
であった、ああそうか、
「紙のマンガ」という文脈か、と理解したが、
僕にとっては一番示唆に富んだお言葉だった。
写真はサイン会でいただいた、
みなもと先生のサイン