電車の中で、あなたの隣に座った人が、左手の指と右足首に包帯を巻いていたとしましょう。
あなたはその人のことをどう思うでしょうか?
「なんてケガをしやすい人なんだろう」
と思うのではないですか?
「ケガをしやすい職業なのかな」
とは、あまり思わないと思います。
人が他人の言動を評価するときは、
外的な要因よりも内的な要因の方に原因を求めがちです。
その人を取り巻く環境による影響よりも、
その人個人が持つ属人的な性質の方に強く原因を求めてしまうのです。
この錯誤を、心理学で基本的帰属錯誤と呼んだりします。
他人の言動を誤って認識してしまうことがあるのはこれが原因です。
第二次世界大戦を起こしたドイツのヒットラー。
あの戦争について、多くの人は、
ヒットラーの個人的な性質が引き起こしたものだと思っています。
当時のドイツを取り巻く社会情勢にまでは、なかなか目を向けません。
これでは歴史を片寄った史観で見てしまいますよね。
歴史に限らないです。
あなたの家庭や職場でも、
他人の言動が気に障ることが多々あると思います。
そんなとき、相手の言動の理由を、
個人の資質のせいに決め付けたりしていませんか?
もしかしたら、本人の資質の他に
何か致命的な原因が環境に存在するのかもしれません。
認識に誤りがあると、
その致命的な原因を見逃してしまうことになります。
原因を求める意識に錯誤が生じてないか、
時々思い直してみましょう。