残された整理券も10枚を切り、
大切に行かなきゃという想いと
早く会いたいという気持ちが交錯するなか、
はるなちゃんのもとへ行くとさほど押されてもいないのに
体が横へと移動してしまう. . . 勝手に反応するんです。
そんなふうに教え込まれた僕の意識は
パブロフの犬と同じになっちゃいました。
なんとか、ビッグサイトに着くまでに修正しなければ
いけないと考えながら握手してた時間のことは
あまり記憶に残っていません。
「もう少なくなってきた。」とか、
「明日、ビッグサイト行くね!」なんて話したくらいしか覚えていない. . .
そういえば、はるなちゃんに「あと5回になったよ。」って言ったのを聞いてた
まゆゆがカウントダウンを再開してくれました。
で、いよいよ最後になった時、
となりのレーンが誰もいなくて奥まで見透せました。
そして、いちばん奥にいた篠田さんに向かって
手を振ったら返してくれました。
最後のはるなちゃんとの逢瀬が過ぎてまゆゆにもご挨拶したところで
まゆゆと背中合わせだった篠田さんに
「篠田さん、これで最後だけど、またね!」とさけんだら、
振り返ってもう一度手を振ってくれたので怒ってなかったことを
確認できたと勝手に思うことにしました。
終わって、確かに寂しさはあったけど
次にビッグサイトが控えてるといった意識があるので
高揚していた感のほうが強かったまま東京へと向かったのです。
次の日の同じ時間に本当の寂しさがやってくることも知らずに. . . . .