森永卓郎氏『ザイム真理教』が示唆する「アベノミクス失敗」の ...

 

 

 

 

ニュース裏表 田中秀臣】日本にはびこる「ザイム真理教」森永 ...

 

 

 

 

ザイム真理教」(森永卓郎)を読んで - トシヒログ

 

 

 

 

 

増税しないと本当に日本は破たんしてしまうのか? ――『マンガ 日本を破滅に導くザイム真理教の大罪』 『マンガ 日本を破滅に導くザイム真理教の大罪』

 

 

 

 

 

 

 

 

全目次】ザイム真理教 / 森永卓郎【・もくじ・評価感想 ...

 

 

 

 

 

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2022年7月28日

 

 

 

限定ツールボックスとは

 
 
ペトロウは、非伝統的金融政策の分配的影響について明らかにしている。
しかし、行き詰まりを打開するための彼女の提案は説得力に欠ける。
 
 
彼女は、資産価格インフレの勢いを止めるには迅速かつ強力な行動を取る
必要があると主張し、頼りにできる唯一の手段は金融政策だと主張する。
 
 
そもそもこの混乱を招いたのがFRBなら
FRBだけが私たちをここから抜け出させることができる。
 
 
したがって、彼女は、FRBの肥大化したバランスシートの解消と
金利の着実な上昇が、この仕事に最適な薬だと考えている。
 
 
対照的に、彼女は富裕税、教育と社会福祉への連邦支出の増加
連邦インフラ計画などの財政的解決策をきっぱりと否定している。
 
 
ペトロウの主張では、予算編成プロセスの長期化と
既存の政府移転制度の惰性を考えると、そのような介入はすべて無駄であるという
 
 
バイデン政権の1年目が圧倒的な失望に終わったことを考えると、 実利主義的な
改革派が、財政政策という手段を完全に放棄したがる理由は、容易に理解できる。
 
 
私たちは、最も保守的なケインズ派の策略ですら
非常にユートピア的に見える時代に生きている。
 
 
そのため、現実主義者は、最も安易な解決策として
中央銀行の金融政策という技術的な解決策に逃げ込む。
 
 
しかし、ペトロウがより野心的な公共支出計画を思い描けなかったのは
実利主義以上の動機によるものだ。

 

 

ある時点で、彼女は富の平等化のための「あからさまな再分配案」を

「米国の中流階級の残存者を傷つける」という理由で拒否している。

 

 

また別のところでは、 財政保守派がかつて好んだ

古典的な「クラウディングアウト」論を復活させている。

 

 

ペトロウは、かつては政府の赤字支出が民間投資を締め出すと

みなしていた公式を奇妙に逆転させ、

「連邦政府の赤字拡大が公共の富を破壊した」(強調筆者)と主張している。

 

 

「赤字が拡大すればするほど、米国の納税者が共同で所有する純資産は減少し

したがって分配されるだけでなく、進歩的な政策に充てられる資産も減少する」

とされているが、その論理は不明瞭で、矛盾さえしている。

 

 

なぜ赤字財政による公共投資で公共の「富」を増やせないのか。

 さらに、会計原則によれば、政府の赤字は何らかの民間の

 

 

バランスシート上の黒字と対応しているはずであり

ここで想定されている政府債務のみ増加の矛盾とは正反対である。

 

 

ペトロウは、最近の経験(金融危機後の10年間の赤字支出

それに続くコロナウイルス危機中の一時的とはいえ贅沢な公共支出)が

 

 

古い正統派の考え方を、強力に反証していることに気づいていない

または気にしていないようだ。

 

 

もしペトロウが暗に言いたいのは、赤字支出に対するエリート層の反応は

お金がどのように(そして誰のために)使われるかによって異なるということなら

彼女は正しい。

 

 

予算の制約は、権力闘争を反映したもので

いわゆる経済法則の容赦ない力を反映したものではない。

 

 

しかしペトロウは、他のほとんどの人が従っていない金融慣習に

真摯に、そして風変わりにさえ、忠実であるように思える。

 

 

新民主党を、レーガン共和党の行き過ぎと戦うアイゼンハワー共和党と

位置付けたビル・クリントンのように、ペトロウは昨日の保守主義に

頑固にこだわる中道左派である。

 

 

QE が健全な財政のルールを法外に逸脱し、不平等を助長していることを概説した後

彼女は再分配のために同じルールを破ることにはほとんど興味を示さない。

 

 

彼女は、債務の永久的な貨幣化を認める現代貨幣理論(MMT)だけでなく

ミルトン・フリードマンや(一時期)ベン・バーナンキが提唱した

 

 

より限定的な形の緊急中央銀行通貨発行である

「ヘリコプターマネー」さえも拒否している。

 

 

このため、ペトロウが選べる金融および規制の選択肢は限られている。

最終的に、彼女は金融引き締めと財政緊縮に目を向け、資産価格を抑制し

急速に減少している「中流階級」の貯蓄口座を補充しようとしている。

 

 

しかし、彼女は、すでに「日々の消費を管理するのに苦労している」

低所得および中所得世帯が、生活水準を維持し、貯蓄率を上げ

 

 

消費者信用へのアクセスを失い、既存の負債に対する

より高い利子負担に直面する方法を説明していない。

 

 

ジェラルド・エプスタインとフアン・モンテシーノが指摘するように

現在の状況のパラドックスは、「金融政策の緩和と引き締めの両方が

不平等をもたらす可能性が高い」ということである。

 

 

このジレンマを考​​えると、「ユートピア的」ビジョンの欠如は実際的な欠点となる。より想像力豊かな財政政策がなければ、ペトロウは

健全な財政の進歩的なバージョンしか提案できない。 

 

 

 

 

Did Quantitative Easing Increase Income Inequality?

Juan Montecino and Gerald Epstein
 
 
 

量的緩和は所得格差を拡大したか

 
 
金融危機後の連邦準備制度理事会による超低金利と量的緩和(QE)政策が
所得と富の不平等に及ぼした影響は、重要な政策的、政治的問題となっている。
 
 
批評家は、資産価格の上昇により、ほぼゼロの金利とQEが
不平等の拡大に大きく寄与したと主張する一方
 
 
中央銀行の実務家は、雇用への影響から、分配への影響は
おそらく中立か、平等主義的でさえあると反論している。
 
 
しかし、この重要な問題を実証的に扱う学術研究はほとんどない。
我々は、連邦準備制度理事会による3年ごとの消費者金融調査(SCF)の
 
 
データを使用し、「QE前」と「QE期」の五分位別所得の推移を見て
QE政策が所得分配に及ぼす3つの主要な影響経路を分析している。
 
 
1) 雇用経路、2) 資産評価と収益経路、3) 住宅ローン借り換え経路である。
Firpoらが開拓した再中央化影響関数(RIF)回帰を使用して
QE政策が所得分配に及ぼす3つの主要な影響経路を分析した。
 
 
 al (2007) の研究を、よく知られたオアハカ-ブラインダー分解法と
組み合わせて行ったところ、雇用の変化と住宅ローンの借り換えは
 
 
平等化をもたらしていたものの、これらの影響は株価上昇による
大きな不平等化効果によって圧倒されていたことが判明
 
 
短期資産の収益率の低下は、期間間の不平等化プロセスに
さらに影響を及ぼしたが、債券価格の上昇は、分配にほとんど影響を与えなかった。
 
 
これらの変化のうち、どの程度が QE によるもので
どの程度が他の影響によるものかは正確には分からないが
 
 
潜在的な因果関係を評価するために、反事実的演習を使用して
QE が主要な経路に与える影響の量的範囲を評価した。
 
 
QE は、雇用と住宅ローンの借り換えにいくらかのプラスの影響を与えていたものの
おそらくは若干の不平等化をもたらしていたと結論付けることができた。
 
 
若干の不平等化の影響は、政策選択と根深い構造問題の両方によるもので
グローバル化による多くの労働者の労働市場機会の長期的な悪化や
 
 
長期的な賃金停滞の一因となった労働交渉力の
法的および政治的な低下などがある。
 
 
最後に、雇用と債務借り換えの機会の面でのコストが予想されるため
金利引き上げが所得分配の改善に効果的なメカニズムであるという主張は
私たちの分析では裏付けられていない。
 
 
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

おそらくは、MMT論者の論評

マクロ経済政策の2大ツールは、金融政策と財政政策

 

 

構造改革論は、その国の経済環境を変化させるだけで

貨幣の流通量は変わらないのだから、マクロ的にはまったく意味がない。

 

 

 

 

そのうちの金融政策について、特にリーマンショック後の世界金融危機に際し

行われた量的緩和策は、ショック直後だけを切り取るならば、正しい。

 

 

経済学者や経済評論家などが、こぞって言う市場の失敗というヤツだ。

この時、最後の貸し手である中央銀行が、狂気じみた混乱を収めなければならない。

 

 

この混乱は、アメリカの全階級を巻き込んで起きたのだが

その際、行われた量的緩和は、上流階級だけが救われた。

 

 

マクロ経済政策は、ツールにしかすぎないが

それが、一体、誰に向かって行わてたのかが問題となる。

 

 

この時はオバマ政権で、自家用飛行機に乗って

救済を求める超富裕層が、ワシントンに押し掛けた。

 

 

その結果、超富裕層だけが救済され、経済的に非優良(サブプライム)とされる

一般庶民は、購入させられた不動産、つまりお家を放り出さざるを得なくなった。

 

 

犯罪者が救済され、何も分からなかった一般庶民が

路上に放り出される光景は、悲劇を通り越して、喜劇だ。

 

 

 

金融政策一つとっても、それはどの階級のためになされたのかで

社会的公平性や健全性を見て取ることができる。

 

 

もっとも重要な財政政策に関しても、同様のことが言える。

富裕層に向けて放ったならば、格差は拡大し、不平等は蔓延する。

 

 

しかしそれが消費税廃止や減税といった形で

一般庶民に向けて放った矢であれば、格差は縮小し、不公平感は沈静化する。

 

 

構造改革は、単に一般庶民から富を、富裕層に移転するものでしかないが

金融政策と財政政策は、どの階層に向けて、行われたかが需要なのである。

 

 

 

 

最近、なんか経済系の話ばっか書いている気がする。

勉強したのは、2週間かそこらしかやってないんだけどなぁ

 

 

もしかすると一か月近くやったのかもしんない。

いづれにしても、簡単すぎてつまんない分野で

よくこんなもの専門にやってられるなと逆に感心する。