1. 要約
ガザでは、白リン弾が民間人の死因の大半を占めたわけではない。
ミサイル、爆弾、重砲、戦車砲弾、小火器の射撃で
亡くなった民間人はもっと多かった。
しかし、ガザ市中心部を含む人口密集地区で白リン弾が使用されたことは
民間人の被害を回避するために、あらゆる実行可能な予防措置を講じることを
義務付け、無差別攻撃を禁じている国際人道法（戦争法）に違反している。
白リン弾の違法使用は、偶発的でもない。
それは時を経て様々な場所で繰り返され
イスラエル国防軍は、軍事作戦の最後の日まで
人口密集地帯で弾薬を「空中炸裂」させていた。
たとえそれが武器ではなく、隠蔽目的であったとしても
イスラエル国防軍が、人口密集地帯に155mm砲から
空中炸裂白リン弾を繰り返し発射したことは無差別であり、戦争犯罪を遂行している
白リン弾が民間人に及ぼす危険性は
長年この弾薬を使用してきたイスラエル軍司令官にはよく知られていた。
戦闘中に保健省が作成した医療報告書によると
「白リン弾は皮膚に触れたり、吸入したり、飲み込んだりすると
重傷や死を引き起こす可能性がある」という。
報告書には、体の10%未満の火傷でも、肝臓、腎臓、心臓にダメージを与え
致命的となる可能性があると記されている。
イスラエル国防軍が、部隊用の隠蔽弾を必要としていたとき、イスラエルの企業が
製造した白リン煙幕弾に代わる、すぐに入手できる非致死性の代替弾があった。
イスラエル国防軍は、それらの煙幕弾を同じ効果で使用し
民間人への被害を大幅に減らすことができたはずだ。
人口密集地域で白リンを兵器として使用することは、さらに問題が多い。
ヒューマン・ライツ・ウォッチは、イスラエル軍が
掩蔽壕にいるパレスチナ戦闘員などの強化された軍事目標に
地上炸裂白リンを発射したという証拠は発見していないが
焼夷効果のある空中炸裂白リンは、存在する可能性がある。
砲兵から発射され、着弾範囲を最大化するために空中炸裂される白リン弾は
高爆薬砲弾と同じ致死効果はないが、無差別性は同じである。
イスラエル国防軍が、白リン弾を意図的あるいは無謀に使用したことは
5つの点で明らかである。
第一に、ヒューマン・ライツ・ウォッチの知る限り
イスラエル国防軍は、人員や装甲車両を投入して
ガザに何度も侵入したにもかかわらず
これまでガザで、白リン弾を使用したことはなかった。
第二に、作戦の最後の日まで人口密集地帯で
空中炸裂白リン弾を繰り返し使用したことは、偶発的な使用ではなく
行動パターンまたは行動方針を明らかにしている。
第三に、イスラエル国防軍は白リン弾の効果と
民間人に及ぼす危険性を十分に認識していた。
第四に、イスラエル国防軍が、白リン弾を隠蔽物として使用したのであれば
民間人を危険にさらすことなく、同様の戦術的利点を持つ可能性のある代替手段
すなわち煙幕弾を使用しなかった。
第五に、この報告書に記録されている事例の一つ、1月15日のガザ市にある
国連パレスチナ難民救済事業機関（UNRWA）本部への攻撃では
国連職員が、民間人への危険性について繰り返し警告していたにもかかわらず
イスラエル国防軍は、白リン弾の発射を続けた。
国際人道法の下では、こうした状況は白リン弾の使用に関する独立した調査と
正当な理由があれば、戦争犯罪の責任者全員の訴追を要求するものである。
イスラエル国防軍は当初、ガザでの白リン弾の使用を否定したが
その後、すべての兵器は国際法に従って使用していたと述べた。
現在、白リン弾の使用について、大佐が指揮する調査を行っていると述べている。
これまでのイスラエル国防軍の内部調査の記録や
調査リーダーとされる人物の階級が比較的低いことを考えると
調査の客観性は依然として疑問である。
2009年3月25日 ニュースリリース
イスラエル：白リン弾の使用は戦争犯罪の証拠
特定の思想信条に染まった人間は、いくらでも残酷になれるようだ。
イスラエルからすれば、ユダヤ人の歴史認識からして
何をやっても許されると思い込んでいるかもしれないが
その歴史認識自体が、歪んでいる。
左翼の人たちが、歴史を捏造したがるのと同じで
やたら歴史修正主義者と、歴史を探求する人々にレッテルを貼るのに似ている。
歴史という学問は、そうしたイデオロギーに左右されてはいけない。
新しい事実が出れば、その都度、書き直されるものである。
古代ローマにおいて、ユダヤ人問題は頭痛の種だった。
ギリシア系住民と常にいざこざを起こすわ
自分たちだけローマ軍には入らない
自分たち独自の宗教による生活様式は、まったく変えないわ
挙句の果てに、反乱を起こして、ユダヤ戦役まで至る。
マサダの砦を誇らしげに記念物にしているが
あれは単なるユダヤ人の先人たちの愚行に過ぎない。
エルサレムは、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の聖地である。
その地を、彼らが独占していいわけがない。
