「日本は1990年代後半以降、非現実的な主流派経済学に

とらわれて誤った政策を続けることで、

 

 

失われた二十年とも三十年とも言われる

経済や社会の停滞を招いています。

 

 

その根本的な要因は、主流派経済学にとらわれた言説が

マスメディアなどで氾濫して世論が形成され

 

 

有権者である国民の多くがそれを疑わず、

誤った政策を主張する政治家や政党を選択し、

 

 

あるいはそうした状況を放置していることです」

島倉原     MMT講義ノート はじめに

 

 

 

MMT講義ノート 貨幣の起源、主権国家の原点とは何か

 

 

目次

 

 

まえがき

 

 

第一章 イントロダクションーーなぜ、今MMTなのか

 

はじめに

経済学界におけるMMTの立ち位置

 

MMTはなぜ注目されているのか

日本はMMTの実証例?

 

 

 

第二章 貨幣とは何かーーMMTの貨幣論

 

 

一 商品貨幣論と債権貨幣論ーー貨幣の本質をめぐる論争

 

 

貨幣の定義

主流派経済学は「商品貨幣論」

 

 

商品貨幣論は欠陥だらけ(その一)

商品貨幣論は欠陥だらけ(その二)

 

 

商品貨幣論は欠陥だらけ(その三)

MMTは「債権貨幣論」

 

 

銀行預金も債権貨幣ーー「貨幣創造」のメカニズム

主流派は外生的貨幣供給論

 

 

MMTと実務家は内生的貨幣供給論

 

 

 

二 表券主義ーー通貨の流通のメカニズムとその起源

 

 

租税が貨幣を動かすーー通貨の本質は政府に対する債務の支払手段

租税が貨幣を動かした歴史的事例

 

 

表券主義とは何か

債務のピラミッド構造

 

 

表券主義に基づく債務ピラミッドの形成ーー英国の事例

表券主義の理論的基礎は非現実的?

 

 

貨幣と税の起源は神への供物

本源的起源論から公益的債権貨幣論へ

 

 

中世日本での渡来銭流通は表券主義の反証例?

渡来銭流通を説明する二つの表券主義メカニズム

 

 

コラム 民間銀行はなぜ預金を集めるのか

 

 

 

第三章 政府はなぜ財政破綻をしないのかーーMMTの通貨主権

 

 

通貨主権と主権通貨

「税金は財源ではなく、国債は資金調達手段ではない」は論理的な帰結

 

 

典型的な通貨主権国のオペレーション(その一)

「国債は資金調達手段ではない」の実際

 

 

典型的な通貨主権国のオペレーション(その二)

「税金は財源ではない」の実際

 

 

赤字財政支出は金利を引き下げる

「財政の持続可能性」は問題ではない

 

 

財政収支は赤字が正常

財政収支は非政府部門の貯蓄意欲と釣り合っている

 

 

ユーロ危機から何を読み取るべきか

 

 

 

第四章 政府は何をなすべきかーーMMTの経済政策論

 

 

一 MMTの租税政策論

 

 

「MMT=無税国家論」はあり得ない

租税は実物資源を動員する手段

 

 

租税が達成すべき四つの目的

望ましくない三つの税

 

 

 

二 機能的財政論

 

 

完全就業と物価安定ーー政府が目指すべき公共目的

政府はなぜ完全就業を目指すべきなのか

 

 

機能的財政と二つのルール

表券主義から機能的財政論へーーMMTの原型を作ったラーナー

 

 

変動為替相場制以外での機能的財政

 

 

 

三 就業保障プログラム

 

 

自動安定装置 対 裁量的財政政策

就業保障プログラムとは何か

 

 

就業保障プログラムの三つの意義

ベージック・インカムや最低賃金制度などとの違い

 

 

就業保障プログラムの問題点

就業保障プログラムの「実例」への違和感

 

 

MMT主唱者も裁量的財政政策に軸足を置きつつある?

 

 

 

第五章 何が長期停滞の原因かーーMMTで読み解く日本経済

 

 

日本経済に関する二つのテーマ

政府債務をめぐるケルトン=クルーグマン論争

 

 

現代の日本はMMTの「実証例」

財政赤字は「インフレの原因」ではなく「デフレ圧力の結果」

 

 

1997年度がターニングポイント

需要不足のスパイラルは今も続いている

 

 

企業の投資意欲低下がもたらした就業環境の悪化

需要不足以外の要因では長期停滞を説明できない

 

 

金融緩和か財政拡張かーー主流派経済学とMMTの対立

金融政策はほとんど無効

 

 

緊縮財政こそ長期停滞の原因

日本経済を抑圧する消費税増税

 

 

財政拡張トレンドに水を差したアベノミクス

長期停滞脱却の展望は開けつつある?

 

 

コラム 終戦直後のハイパーインフレはなぜ起きたのか

 

 

 

第六章 日本経済をどう立て直すべきかーーMMTの応用と発展

 

 

一 経済政策の基本方針はどうあるべきか

 

 

その一 財政拡張路線を強化し、公的支出を長期安定的に拡大する

 

 

その二 当面の目標は「デフレ脱却」や「インフレ率」ではなく、

    「需要不足の解消」そして「完全就業の達成」とする

 

 

その三 政府債務残高対GDP比を政策指標から除外する

 

 

その四 消費税は廃止または減税する

 

 

その五 公的年金保険料を引き下げ、

    マクロ経済スライドを廃止する

 

 

その六 財政支出の世代間配分を是正し、

    少子高齢化に歯止めをかける

 

 

その七 公共投資を安定的に拡大する

 

 

その八 過剰な金融緩和は徐々に解消する

 

 

 

二 経済の長期循環と投資の社会化

 

 

内生的景気循環論ーーもう一つの非主流派理論

現実的なのは内生的景気循環論

 

 

乗数=加速度モデルーー乗数理論と内生的景気循環論の融合

国際金融循環としてのクズネッツ・サイクル

 

 

日本経済に多大な影響を及ぼすクズネッツ・サイクル

「投資の社会化」とは何か

 

 

コンドラチェフ・サイクルのメカニズム

商品スーパーサイクルーーもう一つのインフレ要因

 

 

コンドラチェフ・サイクルによる不均衡をどう緩和するか

スタグフレーションを緩和するエネルギー政策

 

 

脱・緊縮を前提としたエネルギー政策の見直しを

 

 

あとがき

 

参考文献

 

索引

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本で出版されているMMTの本は、全部、買って読んじゃったので

だいたい知ってしまっている。

 

 

でも島倉さんのこの本は、2点、興味深いところがあった。

一つは景気循環を理論として、組み込もうとしているところ

 

 

もう一つは、租税の起源についてだった。

たぶん1つ目か4つ目の動画で、神への供物、と語っていた。

 

 

なるほどなぁ、と感じ入って

ふむ、じゃあ踊りや歌を神にささげたりするのも、そうなるなぁ、と

 

 

生贄を捧げる儀式もよく描かれ

その際、贄となるのは、若い女性である。

 

 

社会学で面白いテーマが、なぜ若い女性が贄になるのか

高齢者や成人男女、男の子でもなく、決まって女の子になる。

 

 

この研究はけっこう面白い。

ガリア戦記でカエサルは、ドルイド教は生贄の儀式があったとするが

 

 

 

 

 

一次資料がカエサルの伝聞のみ

本当かどうかは、分からない。

 

 

キリスト教が処女崇拝とはいえ

それ以前のものや異なる宗教のものもある。

 

 

現代でもよく使われる手で、政治問題化させたい時

未成人の女性を使う、グレタはその代表例

 

 

でもすぐに成人しちゃうので、数年しか使えない。

グレタも大人になっちゃったので、社会学的な価値は失われた。

 

 

どないやって、ご飯を食べていくのか興味はちょっとある。

環境活動家は、だいたい過激化して、環境テロリストになる。

 

 

飯を食っていかねばならないため、グレタもそうなる可能性が高い。

その時には、あ~あグレちゃった、としか言えない。

 

 

 

租税の起源が、神への供物、ということには非常に興味がそそられる。

現代でも、何かしら神へ捧げる。

 

 

古代の人びとは、現代なんかよりもずっと信心深かったので

何に関しても、そういう行為を行った。

 

 

例えば、今年は豊作になりますように、とか

雨が降りますように、などの農業に関することも多いが

 

 

戦争でも、戦闘に入る前に、占ったりした。

古代ローマでは、鳥さんが餌をついばむことで占った。

 

 

よくついばんでくれれば、それは戦闘に勝つ吉兆だったから

エサを与えないで空腹にさせておいて、その行事を行う。

 

 

 

租税の起源が、神への供物なのだとしたら

おそらく人類学やら考古学などの分野になる。

 

 

学問によくあることなんだけれども

他分野との共同作業が苦手、というかやらない。

 

 

MMTの問題点は、金融政策というより

就業保障プログラムにある。

 

 

あまりMMT批判をしたくないのだが

JGPと呼ばれるこの提案は、ポランニー派から大いに異論がある。

 

 

 

井上智洋くんみたいに、じゃあ哲学でプラトンの研究しかやっていない~

とアホみたいな批判ではない。

 

 

そんなヤツはそもそも哲学をやっていない。

どこにもそんな人はいない。

 

 

存在しない「架空の存在」を作り上げて、その「架空の代弁者」になる

経済学者に見られる稚拙な論法なのだが、

 

 

そういえば、インボイスのデマをとばしていたのは

ノーパンしゃぶしゃぶ連中に雇われた、本物の犯罪者がやってったっけ

 

 

詐欺師ってなんで似てくるんだろ。

そんなことよりも、このMMT講義ノートは、MMT本の中でも一番、お勧め

 

 

 

租税の起源は神への供物という本性起源論と

景気循環をMMTに組み込むところは、必読