「要するに矛盾が多い大国であり・・・・・・・
非常にきれいな品のよいところがあるかと思うと、
ごろつきみたいなところが同時にある。」
これが、山梨のアメリカに対する見方であり、
だから付き合い方が難しい。
彼は、それを歴史から説明しているらしい。
自分は彼の著書を読んでいないが、
ある程度のアメリカ史は知っているので、
心底納得できる。
「アメリカがあらゆる側面で強く、しかも冷戦ということで
使命感にあふれていたころは、アメリカの体質の問題点は
眠っていたが、今日それは表面化している。
しかし、その国力は桁外れに大きく、
われわれとしては友好関係を保つ以外に選択はない。
つまり、山梨のように、甘くない”親米派”が再び必要と
される時代になったということである。」
これは、故高坂先生の言葉で1991年11月のもの。
加味しなければならない変数は、とても増えたけれど
まったく色褪せてはいない。
北朝鮮の情勢も、メディアの狂騒や似非文化人たちの
垂れ流しをほっておいて、複雑な解決を時間をかけ、
多国間の中でみていくべきなのである。
そして、特にアメリカ、この国が如何動くかに
ほぼすべてがかかっているといっていいだろう。
われわれは、イギリスのようにアメリカを動かす事は
(チャーチルはできた・・・)できないと考えていいと思う。
出来ても、イギリスの何倍も時間をかけ、イギリスの何倍もの
協力をして・・・・・などが必須の条件になる。
ワシントン会議、ロンドン軍縮会議、
そして冷戦後の日米の経済摩擦、
これらの歴史から学ぶ事は、あまりに多い。
| 壁 |д・)
ぱくった本は、
「世界史の中から考える」(高坂正尭・新潮選書)