今日は、 「日本型うつ病社会の構造」(加藤諦三・PHP)について書きたいと思います。

この本は、2003年に出されたものでおそらくバブルの後遺症にもっとも苦しんでいたころに

かかれたものです。


帯には、こう書いています。


不況では国は滅びない。国民の「心の崩壊」こそが、真の危機である。


私たちは、あれからなんとか不況を脱しつつあるかのようです。

しかし、たかが経済のために藤原先生が指摘の「国柄」を削ってきただけなのかもしれません。

つまり、自分たちがよって立つべき土台を切り崩し、

どうして立っていられるのでしょうか。

こわいことです、若者たちはそうでもないような気がするので、

彼らに期待したいところですが。


さて、一章は


日本人の心の病について述べてあり、若者・職場・家族・地域・学校とさまざまに

起きている心理的崩壊を統計的に探り出していたりしています。

ほかに、働き盛りの人々のうつ病の増加・自殺者増加・崩壊しつつある家庭を。


二章は、


戦後の経済成長により、わたしたちがいかに多くを失い、うつが国民病にまで

なっている。心の病を代価として発展してきたなんていってくれているので、

経済学者や社会学者なんかの経済成長の見方とは異なっているので

労働時間が長く、厳しい日々を送っている人は救われるかもしれませんね。


三章は、


景気回復政策は、日本人の心理を無視していると断じてくれているので

2006年の今になって、様々な問題が表出してきているのは

心理的側面がとても大きかったのだなあと思わされます。


四章は、


これも、今進行している事態を予見しておられたようです。

私たちは、うつ病社会を生きているため、サラリーマンは不安に心を蝕まれ

生きる本能が枯渇しつつある。


五章、六章は


受け止め方と活路を提示してくれています。



数年前の本ですが、面白かったのでオヌヌメです。

心理学者から、経済をみているところがなんともいいんですよね(*^.^*)

この先生の著作は、ご存知の方も多いかもしれませんが、

落ち込んでいるときなんか、変な薬よりずっと効きます。



次は、なんにしようかな?

「現代ドイツ」にしようかな、

株価の上昇は、あまり人を社会を幸福にしないのかもしれないことについて

でも書こうかな?

とりあえず、今日はこのへんで。(;^_^A