生田斗真が舌禍で叩かれて炎上した話題のことを書きましたが、今度は、上川陽子外相が「うまずして何が女性でしょうか」と言ったと言うので、叩かれてしまいましたね。でも、じっさいには、応援する静岡県知事選女性候補を女性有権者が投票して、女性知事を生み出さなくて、それで女性と言えるのかということを言っていたということのようです。確かに舌足らずで危なっかしい言葉使いで、もうちょっと違う表現の方がよかったことは間違いないですが、これはどちらかというと、文脈を無視した「切り取り」で、揚げ足取りに近いと思います。
上川さん自体が、次期総理候補の1人にあげられていて、日本初の女性総理大臣になる可能性もあったのですが、これで後継レースから一歩後退だそうで・・・。
谷原章介氏のコメントの、こういう場面でジェンダーを絡めて何か言うのはちょっと違うのかもというのも、正論としてはその通りだとも思うんですよね。つまり、知事でも、総理大臣でも、男性だから、女性だからというので選ぶわけではなくて、その人にその役職としての器があるかどうかで選ぶもんだろうというね。
そのとおりではありますが、上川さんは、女性候補の女性支持者の集まった場所で、これを言っているんですよね。「いっしょに候補者を当選させましょう」というのが主旨なのは明白で、出産しない・できない女性を批判する意図がないのは、その場で話を聞けば分かるはずだし、女性支持者の集団に対して言ってるんだから、それくらいのことは言うでしょう、ふつう。
この件で、得をした人はだれかと言うと、これから総理後継レースを争う他の候補者たちですよね。ということは、この「切り取り」で騒ぐように仕向けた人たちというのは、そのなかにいるんじゃないかと勘繰っちゃいます。
だとすると、反自民で「生まずして女性と言えるか」と言われたと言って怒っている自称リベラルの女性有識者の方々は、上川さんの対抗馬の自民党男性候補者の応援をしちゃってることになるんですよね。
もちろんね、「私はその人が女性だからと言って、総理大臣になってほしいと思うわけではない」ということを主張するんだと思うんです。でも、わざわざ取り上げるまでもないような「切り取り」を舌禍に仕立ててギャーギャー騒ぎ立てて、日本初の女性総理大臣の芽をつんでしまったのが女性たちだったという構図になっていて、バカじゃないのかと思うのは、私だけ?
中島みゆきに「女の敵は女です」っていう歌詞の歌が、確かあったよなあ・・・いや、「私の敵は私です」だったような???