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今回は、【専門家解説】犬が甘噛みする理由と「間違ったしつけ」「成功するしつけ」についてです。
≪以下転載≫
【専門家解説】犬が甘噛みする理由と「間違ったしつけ」「成功するしつけ」
2019/7/18(木) 19:35配信 いぬのきもちWeb編集室
歯の生え替わりや遊びの延長などで、何かを噛みたい欲求が高まって起こる犬の甘噛み。しつけの方法を誤ると、将来的に頑固な噛みグセがついてしまうことも。今回は犬が甘噛みをする原因やしつけ方法、噛みグセを悪化させるNG行動を紹介します。目次犬の甘噛みとは? 子犬の甘噛みはいつまでやるの? 放っておいて直る? 子犬はどうして甘噛みするの? 7つの理由と心理犬の噛みグセの成功するしつけ方法は? 注意!噛みグセを悪化させるNG行動8つ問題行動に発展することも子犬の頃から徹底して甘噛みを予防する。
★犬の甘噛みとは?
本気で噛むのではなく加減して噛む行為のこと
犬の甘噛みとは、じゃれるように人や物に対して噛みつく行為のことを指します。本気で噛むというよりは加減して噛んでいますので、噛まれた側は特に痛みなどは感じません。犬は歯が抜けて生え替わる3週齢ごろから6~8か月齢ごろまでは、噛みつき欲求が強くなるといわれています。これはさまざまなものに対して噛みつきたいという本能であり、この時期に何かを噛むとそのあとも同じものを噛み続ける習慣がつきやすいです。
反対に、この時期に噛んだことがないものに関しては噛みつき欲求が働かないため、噛もうとしなくなります。甘噛みをさせないためには、将来的に噛む習慣が残っても問題ないもの以外は噛ませないようにすることが大切です。
★甘噛みしやすい犬種
本来噛む行為は、どんな犬にとっても自然なことであり習性だともいえます。そのため、どの犬種でも甘噛みをする可能性があります。チワワやポメラニアン、トイ・プードルやヨークシャー・テリアなど、室内で飼育されることの多い小型犬は、不安や恐怖から見知らぬ相手に甘噛みをしてしまいがちです。
また飼い主との触れ合いを喜びとする小型犬は、愛情が不足していたり社会化を伴っていなかったりすると噛みグセが強まってしまう場合も。ほかにもラブラドール・レトリーバーやゴールデン・レトリーバー、ダックスフンドやビーグルなどの狩猟犬も、甘噛みをすることがあります。これは昔狩猟犬として獲物を追いかけて回収していたときの名残でもあるため、愛犬がいたずらで甘噛みをしないようトレーニングを行うことが重要です。
★子犬の甘噛みはいつまでやるの?放っておいて直る?
子犬の甘噛みは成犬になれば自然となくなると思いがちですが、実際は放っておいても直るものではありません。子犬のうちの甘噛みくらい大目に見てあげようと考えていると、将来噛みグセがついて困ったことになるかもしれないのです。早い段階でしっかりと予防や対策をしていくことを心がけましょう。
★子犬はどうして甘噛みするの?7つの理由と心理
遊ぶような感じで人の手や足に噛みついたり、家具を一心不乱に噛んでいたりと、子犬が甘噛みをするのには何らかの理由があります。ここでは犬が甘噛みする7つの理由を探っていきましょう。
①習性によるもの
子犬の甘噛みは、人の赤ちゃんが泣くのと同じように、本能や習性によるものだといえます。この本能や習性による甘噛みには2種類あります。ひとつは何かに噛みつき、かじり倒したいという欲求によるもの。あごの筋肉を鍛えたり、脳に刺激を与えて成長させたりする効果が期待できる「カジカジ噛み」です。
もうひとつは動くものを追いかけて噛みつきたい「興奮噛み」によるものです。これらを無理にやめさせることはできませんが、本能だからといってなんでも自由に噛ませるのもよくありません。
②遊び・好奇心から噛めそうなものならなんでも噛みたがる
好奇心旺盛な子犬の場合、噛めそうなものであればなんでも1回は噛みついてしまう傾向があります。子犬は人と違って手が使えないため、五感を駆使して興味の対象が一体どのようなものなのかを確認します。においをかいだあとに食べられそうなものなら口に入れて確かめるなど、赤ちゃんと同じような行動をとることも多いです。
また、おもちゃとおもちゃでないものの区別ができず、ソファーやベッドなどの家具を甘噛みすることもあります。
③留守番中の暇を紛らわせるため
飼い主さんが出かけており家のなかに愛犬しかいない留守番中は、自由にさせてしまうと暇つぶしに部屋のなかのさまざまなものを甘噛みするケースがあります。とくに子犬のときから頻繁に留守番をさせている家庭は注意が必要です。甘噛みを繰り返すうちに犬は「噛むと退屈が紛れてうれしい」と感じるようになり、やがてそれが頑固な噛みグセとなってしまうのです。
④うれしい気持ちや楽しい気持ちが高まって噛む
人の手や足を引っ張るように噛む、おもちゃや物を口でくわえて近づいてくる、噛む前にしっぽを振るといったしぐさや行動がみられるときは、うれしい気持ちや楽しい気持ちが高ぶっている証拠です。とくに子犬はうれしくなったり楽しくなったりして人の手を甘噛みしてしまいがちです。
犬は生まれて50日目くらいまでに、親犬や兄弟犬と遊びながらお互いの体を噛み合い、どのくらい痛いのかを学びます。子犬の時期に人と触れ合うなかでつい甘噛みをしてしまうのも、こうした遊びの延長といえるのです。
⑤相手をしてほしくて噛む
飼い主さんにかまってもらいたいときや、甘えたいときなどにも甘噛みをすることがあります。甘えん坊な性格の犬や飼い主さんとのスキンシップが大好きな犬は、自分の相手をしてほしくて甘噛みをします。しかし、ここで何らかの反応をすると、犬は「噛めばかまってもらえる」と勘違いしてしまいますので気を付けましょう。
⑥乳歯がむずがゆい
子犬にとって、歯が抜けて新しい歯が生えてくる生え替わりの時期は歯がムズムズしてしまいがち。この時期は歯のむずがゆさが気になり、どうしても何かを噛まずにはいられなくなってしまいます。このタイプに見られる甘噛みの対象物は、人の手や足などの動くものというよりかは、長い時間遊んでいられる家具などのどっしりとしたものであることが多いです。
⑦ストレスによるもの
散歩や運動の時間が足りていない、住んでいる環境に不安がある、飼い主さんとのコミュニケーションに満足していないなど、犬が何らかのストレスを抱えている際にも、甘噛みの症状が起こりやすいです。とくに小型犬よりも運動量の必要な大型犬は散歩に行く時間が減ると体力を持て余し、甘噛みをしてしまいます。
噛むことによってストレスを発散させる行為は噛みグセの原因となりますので、愛犬が頻繁に甘噛みをするときはストレスがたまっていないかどうかをチェックしてください。
★犬の噛みグセの成功するしつけ方法は?
犬の甘噛みに関しては、噛まれてから対策を練るのではなく、いかに噛ませないようにするかが大切です。本気噛みの予防にも役立つ、飼い主さんができる噛みグセのしつけ方法を8つ紹介します。
①噛めない環境を徹底的につくろう~犬が噛みたいものを届くところに置かない~
文房具やスリッパ、靴下、ハンドタオルなどは、飼い主さんのにおいが付着しているため、犬にとって魅惑のアイテムといえます。これらのものが床に落ちていたり置いてあったりする環境では、犬はなんでも自由に噛むことができ、噛みグセが悪化してしまいがちです。
噛みグセがなくなるまでの期間は、噛まれて困るものは犬が届かない高い場所や扉付きの棚などに片づけることを徹底しましょう。もしゴミ箱のなかにあるものを噛んでしまう場合は、フタ付きのゴミ箱に変えるのもおすすめです。
また、愛犬だけに集中していられないときには、犬と人の生活スペースをサークルで区切り、噛ませない環境をつくるのも効果的です。
②「チョウダイ」を犬に教える
大切にしているものを愛犬に噛まれたとき、つい焦って興奮気味になってしまう飼い主さんもいるのではないでしょうか。そんなときは冷静になって「チョウダイ」などの指示しつけを活用してみましょう。普段から「チョウダイ」を教えておけば、ものが落ちて犬がそれをくわえてしまっても飼い主さんに渡せるようになり、飼い主さんもあわてずに対応しやすくなります。
「チョウダイ」を教えるときは、おもちゃをくわえさせた犬の鼻に、おやつを握った手を近づけてニオイをかがせながら、「チョウダイ」と言います。続いて犬がおもちゃを口から離したタイミングでおやつを与え「イイコ」と褒めてあげてください。離したおもちゃは背後に隠すのがポイントです。
③安全で快適な愛犬の留守番環境を整えよう
愛犬に長時間の留守番をさせる場合は、犬が家具を噛まなくてもいい環境をつくることが重要です。トイレや水入れ、噛み壊せないゴム製のおもちゃを入れた広めのサークルを用意したら、安心して休める寝床を併設し、留守番環境を安全で快適なものへと整えてあげてください。
④散歩で犬の噛みたいエネルギーを発散
何かを噛みたい欲求が強い子犬期には、散歩を通じてエネルギーをたくさん発散させてあげることで、噛みグセを軽減できます。天候の悪い日を除いて、子犬期には散歩の時間を毎日長めにとるのがよいでしょう。帰宅後に犬が疲れて寝てしまうくらいの散歩量を意識してみてください。ただし散歩デビューしてから間もない子犬に関しては、無理せず室内で遊んでエネルギーを発散させてあげるのもおすすめです。
⑤犬の歯が当たったら無視して手を引っ込める
手への甘噛みをそのままにしていると、「手は噛んでもいいものなんだ」と犬が錯覚してしまいます。手を甘噛みされたら噛み続けられないよう、すぐに無言で後ろに隠してください。手をすぐに出すとまた甘噛みされることがありますので、犬が落ち着くまで手は引っ込めたままにしておきましょう。「噛んだらかまってもらえなくなるんだ」ということが犬に伝わり、甘噛みをしなくなります。
⑥犬が自発的にオスワリをしたら遊ぶ
噛めばかまってもらえると思っている愛犬には、自発的なオスワリを促すのも効果的です。飼い主さんのそばで犬が自然にオスワリをしたら、すぐにおやつを与えて「イイコ!」と褒めてあげましょう。これを繰り返すうちに、犬が「オスワリをしたらかまってもらえるんだ」と認識して、相手をしてもらおうと噛むことが減っていきます。飼い主さんにかまってもらうにはどうしたらいいのかを、飼い主さん自ら愛犬に教えてあげてください。
⑦飼い主さんから愛犬を遊びに誘うことを心がけて
愛犬に留守番をさせる前やさせたあとの時間は、愛犬に誘われるよりも先に飼い主さんから遊びに誘いましょう。飼い主さんひとりではかまってあげられる時間にも限りがありますので、そういったときは家族や親しい人に協力してもらい、かまってあげる時間を確保してみてください。引っ張りっこ遊びは飼い主さんが疲れにくいというメリットがありながら、犬は全身を使って運動ができるのでおすすめです。
⑧犬が遊べるグッズやおもちゃを活用
甘噛みを予防するためには、家具の棚などにビターアップルなどの苦みスプレーを使用して、噛んでほしくないものを噛めないようにすることが重要です。また、それと同時に愛犬の噛みつき欲求を満たしてあげられるグッズやおもちゃを活用するのもひとつの手です。
木製の家具などを噛んでしまいがちな犬には、木でつくられているおもちゃを与えましょう。噛み応えがあり、長い時間噛んでいられるガムやアキレスも効果的です。パッケージをみて、愛犬の月齢・年齢に合ったものを選んでみてください。
たくさんカジカジしても壊れにくいコングなどのゴム製のおもちゃも何かと役に立つ優れものです。また興奮しがちな愛犬には、噛んで振り回したり、引っ張りっこしたりできるボア製のおもちゃやぬいぐるみ、ロープの素材でできたおもちゃを与えるようにしましょう。
<おすすめ商品紹介>
※各商品の値段は参考価格です。
・ビターアップル スプレー
未熟なリンゴの苦み成分を使用した、噛み癖矯正スプレー。天然の成分を使っているので、愛犬に害を与えずにトレーニングが行えます。室内の家具、愛犬の皮膚や被毛など、噛んだら困るものにスプレーして用いましょう。そのほか、先端から液が染み出すダバータイプ、指や綿棒で塗布するジェルタイプも販売されていますよ。
【メーカー名】
株式会社プラッツ
(http://www.platzcorp.jp/products/ba/index.html)
【価格】
473ml(16oz):2,800円(税別)
236ml(8oz):1,800円(税別)

・コング
噛むことで歯・あごの強化や、ストレス解消に役立つ、丈夫な天然ゴム製のおもちゃ。楽しく遊ばせながらしつけトレーニングができます。
4つの硬さとサイズから最適な選択が可能。もっともメジャーな赤いコングを中心にラバーが柔らかい「パピーコング」、やや柔らかい「シニアコング」、赤のコングよりかためが好きな中型犬・成犬用の「ブラックコング」などがあり、ライフステージや噛む力にあわせて選べます。
【輸入販売元】
コングジャパン株式会社
(http://kongjapan.com/product/kong.html)
【価格】
パピーコングM(ブルー、ピンク):1,320円(税別)
コングM:1,210円(税別)
ブラックコングM:1,650円(税別)
シニアコングM:1,320円(税別)

・ウッディー・タフ・スティック
天然木のチップを新技術で固めた、自然な木の香りの丈夫なスティック。噛みたい欲求の強い犬のストレス解消に役立ちます。噛んでもささくれにならず、徐々に細かく削れるつくりになっているので、安全に遊ばせることができますね。サイズはスモール・ミディアム、ラージ、ジャイアントの4種類。
【輸入販売元】
DADWAY(ダッドウェイ)
(https://www.dadway.com/)
【価格】
スモール:756円(税込)
ミディアム:972円(税込)
ラージ:1,620円(税込)
ジャイアント:2,484円(税込)
・ハーツR チューデント
ハーツR独自の製法でつくられた、しっかりとした噛み心地の牛皮ロールガム。牛皮に浸み込んだチキンフレーバーが噛むたびにあふれだし、飽きずに長時間噛み続けることができます。両端についたユニークな形状のフリンジには、歯の汚れや歯垢のお掃除効果も。噛む力や体の大きさにあわせ、超小型犬~小型犬用、小型犬~中型犬用、超小型犬専用の3種類から選べます。
【メーカー名】
住商アグロインターナショナル株式会社
(https://hartz.jp/products/19/)
【価格】
オープン価格
★注意!噛みグセを悪化させるNG行動8つ
飼い主さんが間違ったしつけをしてしまったために、子犬期の甘噛みが頑固な噛みグセに変わってしまうことがあります。一体飼い主さんのどんなしつけや行動が噛みグセを悪化させてしまうのでしょうか
①大声を出したり叫んだりする
噛んでほしくないものを噛んでいる犬の気をそらそうと、大声を出したり叫んだりして注意をひく方法は、最初は効き目があったとしても、続けていくうちに犬が慣れて効果が薄くなってしまいがちです。
また大声を出してからハウスに入れると、犬が「見つかる前に早く噛もう」と思い、噛みグセが悪化することも。さらに体を噛まれた際に叫んでしまうと、飼い主さんの反応が面白いからと甘噛みがひどくなる場合があります。
②留守中に部屋で自由にさせている
留守番中に愛犬を広すぎる場所で過ごさせたり、自由にさせすぎたりすると、落ち着かず不安になってしまうことがあります。こういったストレスのたまる留守番スタイルを続けると、愛犬は気持ちを落ち着かせるために壁などの目についたものを噛んでしまうようになります。
③何度も噛ませ続ける
家具や壁などを一度だけでなく何度も噛ませ続けている場合、「これは噛んでもいいものなんだ」と犬が錯覚してしまいがちです。その結果、一生噛みグセが続いたり、頑固な噛みグセにつながったりすることがあります。
④興奮するまで遊ばせる
スキンシップをとろうとして、愛犬が興奮しすぎるほど遊ばせてしまうのも危険です。うれしい気持ちや楽しい気持ちが高まった犬がヒートアップすると、甘噛みが悪化してしまう原因に。興奮して噛む力が強くなっていくと落ち着かせるのも難しくなります。
⑤噛まれやすい手づかいをしている
犬の反応がいいからと人の手で遊ばせ続けると、噛みグセがひどくなってしまう場合があります。犬には動くものを追いかけて噛みつく本能があり、人の手の動きがこの本能を刺激して興奮させてしまうことがあるのです。
⑥甘噛みしてきたらかまっている
飼い主さんにかまってもらいたい、相手をしてほしいという気持ちから甘噛みをする愛犬に対して「イタイ!」や「ダメ」などと声をかけることは、「噛めばかまってもらえる!」という勘違いを生んでしまいます。ただ声をかけられただけでもうれしくなって、甘噛みを繰り返してしまうのです。
★問題行動に発展しないよう子犬のころから予防を
甘噛みに対するしつけの方法を誤ると、将来的に頑固な噛みグセが残り、人を噛んで大けがをさせてしまうなど深刻な事態を引き起こす恐れがあります。もし甘噛み行動が問題化してきたり、しつけのみで対処できなかったりするときには、認定医を受診することも重要です。愛犬が甘噛みをしているときには、甘噛みできないような工夫をすることや、好ましい行動をとるよう促すことが大切です。ただの甘噛みだからと放っておかず、適切な対処を行い、子犬の頃から徹底して噛みグセのないイイコに育ててあげたいですね。
参考/『いぬのきもち』17年2月号「子犬のあま噛みSTOP&CHANGE!」、同17年5月号「はじめてしつけコンプリートドリルvol.3あま噛み直し&引っ張りっこ遊び」、同17年10月号「噛みグセ直し集中講座」監修/滝田雄磨(SHIBUYAフレンズ動物病院 院長)
文/子狸ぼん
いぬのきもちWeb編集室
~転載ココマデ~
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