「四つ打ち」と「ダンスビート」のように、混同して使われるけど、実際には別のビートなのが「4ビート」と「シャッフルビート」です。

「4ビート」は、8ビートと同じ要領で、ハイハットを4分音符で一小節の間に四回叩くビートパターンの事です。

4ビート

「シャッフルビート」は、ハイハットだけでなく、バスドラムやスネア、タムタムなど、ドラムの各打楽器のリズムを「シャッフル」で叩くビートパターンです。

シャッフルビート

シャッフルってどんなリズム?

「シャッフル」というリズムは、三連符の真ん中の音符を省いた状態のリズムの事です。

三連符のリズムは「チチチ・チチチ」というように、拍を三等分した3っつの音符でひとまとまりのリズムとなっていて、シャッフルのリズムでは、この三つの音符の真ん中を省くので「チッチ・チッチ」というリズムになります。

ですので、シャッフルビートでは、ハイハットを「チッチ・チッチ・チッチ・チッチ」というように叩きます。

シャッフルビートは、Jazzとブルースで使われるビートパターンで、正直、DTMで使う事はあまりないのではないかと思います。

Jazz

ただ、4ビートの方は、ハイハットを四分音符で叩き、バスドラムを16分音符で細かいリズムにすれば、ファンク系のビートになりますし、J-POPなどでも、そうした4ビートを多く使うので、4ビートは使ってみても良いのではないかと思います。

DTMの打ち込みドラムで頻繁に使われるビートパターンに「四つ打ち」と「ダンスビート」があります。

この二つのビートパターンは、同じように扱われる事も多いですが、実際には、「4つ打ち」はバスドラムのリズムパターンの事を指す音楽用語で、「ダンスビート」は、その「4つ打ち」を使ったビートパターンの事を指す音楽用語です。

「4つ打ち」はバスドラムのリズムパターン

「4つ打ち」は、バスドラムを四分音符で一小節間に四回叩くリズムパターンの事で、8ビートやシャッフルビート、16ビートなどなど、他のビートパターンの中で使われる事も多いリズムパターンです。

四つ打ち

ただし、「四つ打ち」は「ダンスビート」で使われる事も多いので、「四つ打ち」をダンスビートと同じ意味で使う事も多いです。
また、「ダンスビート」には、「ユーロビート」や「ディスコビート」といった別の呼び方もあります。

ディスコービートとユーロビート

「ダンスビート」は、最近ではEDMといったフェスティバル系のダンス音楽で使われる事が多いので、「ダンスビート」という呼び方になっていますが、以前は、ディスコ(ダンスホール)などで流れる音楽に使われていたので「ディスコビート」と呼ばれていました。

また、ディスコビートは、ヨーロッパから入ってきた事もあり、別名で「ユーロビート」と呼ばれたりもします。

「ダンスビート」、または「ユーロビート」は、バスドラムを四つ打ちで叩きつつ、ハイハットを裏打ちで叩くという組み合わせで作られるビートパターンです。

ダンスビート・ディスコビート・ユーロビート

裏打ちは、拍の裏にアクセントが付くようなリズムの事で、ダンスビートでは、拍の裏だけでハイハットを叩くパターンの裏打ちを使います。

バスドラムとハイハットが交互になっていて、拍の表をバスドラムが強調しているので、拍のリズムを安定的に感じながら、拍の裏のハイハットで少し前のめりになるようなノリを作り出せるのがダンスビートの特徴です。

「四つ打ち」はMIDIシーケンサーでの打ち込み作業が楽な事もあり、DTMでは、「四つ打ち」と「ダンスビート」は頻繁に使用するので覚えておきましょう。

8ビートはドラムパターンの中でも基礎中の基礎なので、しっかりとどういったビートパターンなのか覚えておきましょう。

8ビートはハイハットを一小節の間に八分音符で八回叩くビートで、バスドラムとスネアは特に決まった叩き方はしません。

8ビート

一番シンプルな8ビートだと、バスドラムを一拍目の表で一回叩き、三拍目に八分音符で二回叩きます。
スネアは二拍目と三拍目の表に一回叩く、と言った感じです。

ライドシンバルを使う

また、8ビートにはハイハットだけでなく、ライドシンバルを一小節の間に八分音符で八回叩くパターンもあります。

ライドシンバルの8ビート

ライドシンバルを使った8ビートは、楽曲の中でゆったりする箇所や、楽曲を展開させた時に変化を感じさせる目的で叩いたりします。

ライドシンバルは残響音が長めの打楽器なので、Bメロや間奏でゆったりとさせたい箇所に使用する事が多く、ライドシンバルの8ビートも基本的にはBメロや間奏で使われる事が多いと思います。

 

 

16ビートも同じ要領

16ビートというビートパターンも8ビートと同じ要領のビートとなっていて、一小節の間に16分音符で16回ハイハットを叩くと16ビートになります。

16ビート

バスドラムは、8ビートよりはどちらかと言えば16分音符と16休符を使った隙間のあるリズムで叩かれますが、スネアは8ビートと同じでⅡ拍目の表と四拍目の表で一回ずつ叩くのが最もシンプルな16ビートのパターンとなっています。

また、ライドシンバルで16ビートを叩くこともありますが、ドラムセットの設置位置的にライドシンバルを一小節の間に16分音符で16回叩く事は出来ないので、ライドシンバルで16ビートを叩くときは「チッチチ」や「チチッチ」、「チーッチ」というリズムにして、片手でも叩けるようにします。

ライドシンバルの16ビート

8ビートと16ビートは、ロック・ファンク・フュージョン・J-POPなどなど、様々なジャンルの音楽で使われて、8ビートと16ビートだけでも楽曲が作れるので、この記事で書いた8ビートと16ビートの基礎知識は覚えておいてください。