
まだちょっと痛むけど、そのうち慣れるはずなんだ
きっと痛みも消えて、楽に笑えるはずなんだ─
律子からの失恋をまだ引きずりつつも、新学期を迎えた薫。
いつの間にか千太郎のことを”千(せん”と呼ぶようになっている。

せっかく出来た友達とクラスが別々になってしまうというのは、誰もが共感する出来事だと思う。
よほど社交的でない限り、新しいクラスに馴染むのは大変なことなのだ。
だからこそその友人が、他の人と仲良くなっているのを見て、嫉妬を覚えたりする。
薫の嫉妬心、千太郎の孤独感はよく分かる。

しかしそれを引っ掛けまわすようなチャラ男が登場するのは想定外だった(笑)

映画「サウンド・オブ・ミュージック」で有名な「my favoerite things(私のお気に入り)」の日本での浸透度は
1966年においてはどの程度のものだったのだろうか?
Wikipediaによると、映画の公開は1965年だったらしいから、
日本でも、ちょうど盛り上がっている頃なのだろうと推察出来る。
My Favorite Things/John Coltrane

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ジャズ界においてはジョン・コルトレーン=「My Favorite Things」というイメージが定着しているが、
コルトレーンの演奏は1961年に発表されている。実は映画より前のことなのだ。
ジャズファンなら先にこの曲の存在を知っていた可能性は高い。千太郎はどうだったのだろう?

そしてビートルズの浸透度は?
本編で登場したのは日本だけの編集版である。というより。
ビートルズのオリジナルアルバムが、正規の形で全世界に発売されたのは1967年、
「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」が最初だった。
というのは後追いで知った人間からすると、非常に意外な話なのだが。
それまでは各国のレコード会社が、曲を自分で勝手に編集して出していたのだ。
日本公演は1966年の6月だが、アニメでは一切触れられていない。
意外と思われるが、当時はビートルズファンはクラスに1~2人いるくらいなものだったいう。
今現在からでは、なかなか想像つかない話であるが。
逆に、ジャズの場合はどうやら正規の形で出回っていたようである。
というより、ジャズは当初からアルバム至上主義的な要素が強い音楽だったし、
主に輸入版が流通していたようだ。

絵画とジャズは割りと近いところにあるんじゃないかしら?
絵画はキャンバスという空間に、ジャズは演奏という時間に
その場そのときに生きている自分を刻み込んでいく感じがするもの─
なかなかの名言である。ならロックは?
ますます微妙になっていく4人の関係・・・・
坂道のアポロン |