石原慎太郎を殺すな! 大切にしろ(笑)~改訂版~ | 休憩室のMonologue

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そう言ったのはたしか中原昌也だったっけか。

都知事「駄作のオンパレード」H24.1.18
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120119k0000m040050000c.html
このニュースについて非常に憤りを感じてmixiに書いたのが以下の文章。

>・・っていうか
>「選考委員辞めろ!」と今まで何回言われてると思ってんだよ!!
>ろくな小説書いてないくせに何で居座ってたんだよ!
>駄作とかじゃなくてお前が理解できないだけだろ!
>お前のせいで賞を取れなかった人間が何人いるか!!
>せめてちゃんとした日本語の選評書けよ!!(笑)
>辞めてくれて大歓迎だよ。誰も残念なんて思わねぇんだよ!
>「文芸作家は偉い」なんて時代はとっくに終わってんだよ!!
>時代錯誤が甚だしいんだよ!!
>選考委員のついでに都知事も辞めろよ!!

>田中慎弥!あんたすげぇよ!! よく言ってくれたよ!!
>芥川賞受賞・田中慎弥「とっとと会見を終わりましょうよ」 喜びの声なく終始不機嫌
http://news.nicovideo.jp/watch/nw179911

>ついでにもうひとつ。内田樹氏のtwitterより名言
>『世代間格差問題で「老害」というような言葉を
> 無神経に使う人がいるけれど、
> 運よく若死にしない限り必ず人は老人になります。
> そして、経験から僕が学んだのは
> 「自分だけは老人にならないつもりでいるやつ」が
> 一番始末に負えない老人になる、ということでした。』

>全くもってその通りだよ・・・。

(以下、追加です)
こんなこと言いながら実は私は石原慎太郎の著作を1冊も読んでいない。
だから闇雲に石原都知事の批判は出来ないのだが、
芥川賞に関する彼の論評を読んでるとどうにもずれているとしか思えないのだ。
まず最初に天下国家について一言。そして現実についてどうとか続くのだが、
ちゃんと候補作を読んでるのかどうか疑わしい。
ましてや東京都知事をやりながら芥川賞の選考委員を続けること自体
おこがましいとしか思えないのだ。
結果としてようやく辞任してくれたわけだが、
その意味で田中慎弥氏の功績は大きい。

その後、田中慎弥氏が例の記者会見も含めての後書きみたいな文章を東京新聞に載せていた。
私のバカな会見や石原都知事の言動についてだけ騒ぐのはいかがなものかと。
言いたいことを言っただけなのにあんなに大きく扱われるとは
今の日本はそんなにものが言いにくいのかと。
また芥川賞を何かの権威と思ってへつらってくる人たちが増えて閉口したと。
その人たちにちゃんと文学を読んでいるのかと聞いてみたいと。

芥川賞・直木賞はNHKのニュースでもすぐ報道され、売れ行きが倍増する。
唯一市場が動く文学賞である。
だがそれを含めたあまたある文学賞とは、
結局読む人にとっては単なる指針であってこれが絶対だという権威ではない。
文学に限らず音楽や映画でも何でそうだが、自分にとってこれは面白い、格好いい、つまらない。
それが第一の基準であるはずだ。賞を取ったものだからすべての人にとって面白いだなんて
決して断定できるものではない。
自分が読みたいものだけを読むというのも視野が狭くなるだけなのも確かだが、
それ以外にもこんなものがあるよと、世界に広めるのが賞の役割だろうと思う。

本は、すべて、ほら、ほぼ同じ形をしている。
すべて表紙がついて、綴じられて、活字が行になって並んでいる。
本を読む人の格好も、ほとんど同じになる。
だけど、そのすべてに全然ちがうことが書いてあるし、
読んでいる人の心の格好もバラバラになるだろう。
そういえば文学好きで、ベストセラー本を馬鹿にする人がいるけど、
そんなのおかしい。
クラシック好きが演歌を馬鹿にしているようなものだ。
文学というジャンルがあるとして、それが立派そうにみえるのだとしても、
それはやはり外側からの見立てでしかない。
下らない文学は、どこまでも下らない。過激なのも、笑えるのも、
無為なのも、エロいのも、いくらもある。
だけど「過激で笑えるんだよ」と啓蒙しても仕方ない。
その本を手に取った人が文字を目で追って、そう感じたときに初めて、
過激さや笑いはこの世に(その人の心の中という「この世」に)生じる。
生じるのは、そのとき「だけ」だ。
だからやはり、誤解を解くのは難しい。
      「ぼくは落ち着きがない」長嶋有(光文社)より。


今は雑誌でもネットでも様々な批評が飛び交って訳が分からなくなる時世だが、
まず私にとって面白いかどうか。格好いいかどうかだ。
それを前提にして今後もいろいろ観たり読んだりしていきたいと思う。

もうひとつだけ。
田中慎弥氏の著作については1冊だけ読んだことがある。
最初に候補作となった「切れた鎖」という
引きこもりニートによる言いわけ妄想小説なのだが
これは面白かった。