皆さんは”隙間”に何を感じるだろうか?
今でこそ”ニッチ”なんて大層な横文字
を頂戴して?イメージアップを成し遂げた
所謂”隙間”だが、ちょっと前までは
隙間っていうと何か後ろめたいアウトロー
な響きがあったはずだ。(少なくとも俺のイメージでは)
ただ、”隙間”に堪らぬ魅力を感じてしまう
人種もいるのだ。そう俺です。
隙間と言っても色々あるが
隙なのは路地。
昔から家と家の間のほっそーい路地
なんか大好きで、学校から帰ると
路地に探検に出かけたものだ。
まぁ、そんな路地では人に会う事なんか
まず無い。猫と行き逢うくらいなもんだ。
ただ、やはり猫も決まった巡回ルート
があるらしく決まった時間に決まった
路地で会うと「おっ!お疲れ!」みたいな
妙な仲間意識が生まれるから不思議な
もんである。下町だったもので路地や猫
には事欠かなかった訳である。
だいぶ”路地”話しで”隙間”からは
離れてしまったが今回は隙間に密着
したお店の紹介。
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中目黒。
自分の一番と言っても大袈裟でないくらい
大好きな飲みスポットである。
中目黒駅から目黒川沿いの一画は
最近では脱原宿を図ったちょいと
きどったオサレな服屋が多い。
日中はそこそこ人通りも多い。
ただ、夜は酔っ払いが居るくらいで
静かなもんだ。
目黒川から1歩住宅街に入った
先にある雑居ビル。と、言っても
繁華街にあるような薄汚さは無く
どこかこざっぱりしているビルだ。
悪く言えば没個性なビル。
隣りは町場の工場らしく
生活とファッションが共存
している中目黒らしい光景だ。
さらに隣りには民家を改造
したような洋服屋がはいっている。
目指す店は雑居ビルと町工場の
間。つまり”隙間”にある。
二件の間の路地である。
早速路地を進んでみる。
雑居ビル側はブロック塀で仕切られている
ので、感覚としては工場の脇をすり抜けて
行く独特の不法侵入感がある。ドキドキする。
路地から10メーターも進むと
右手、つまり工場の壁面に
突如として扉が現れる。
工場の勝手口かと思いきや
木製の重厚な扉のはめ殺し
になった擦りガラスの小窓からは
暖かみのある光、そしてゆったり
とした音楽が流れてくる。
ここが今回紹介する”隙間バー”です。
初めて来た人、特に女性と2人で来た
男性は最初にちゃんと況説明しとかないと
路地に連れ込んで悪戯する不逞な輩に間違われる
可能性もあるので秘密にしてビックリさせてやろうってのは
相当ステディな関係になってからにしてください。
怪しまれます。
ま、それはいいとして
このお店は工場の倉庫、正確には元倉庫
を改造して作られたバーです。倉庫に資材を
搬入する為に付けられていた勝手戸をそのまま
利用しているわけです。倉庫内部も壁面のコンクリート
剥きだしの質感は生かしつつ、暖かみのある照明と
一見不釣合いなアンティークなヨーロッパ家具が奇妙な
バランスで釣り合っています。カウンターは錆びた鉄と
アンティークガラスのコンビネーションで作られていて
また全体の雰囲気を上手く引き締めています。
いわゆるソファーバースタイルのお店です。
ゆったりとソファに身を沈めてゆっくりと
酒を味わえます。カウンターの壁面には
シュールなスタイルの水槽が置いてあって
無機質な空間にやわらかみを与えています。
路地が好きで、酒が好きで、音楽が好きな
自分には堪らない空間です。
うっかりソファで寝ないように気をつけながら
酔っ払ってしまった中目黒の夜。
路地の奥には楽園がありました。
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実はこのお店は架空のお店です。
こんなお店を将来やりたいなと思って
青写真がわりに書きました。
秘密基地の延長を道楽でやれたら
これに勝る幸せはなし。
そんな今回の話し。長文読んでいただいて
ありがとうございました。
ちゃんちゃん




