クレストを現在の榛東村に開校して今年で１３年目となります。
高崎市内に在住し，長らく前橋市内の学習塾に勤務した私にとっては，まったく縁もゆかりもない場所での独立開業でした。以前いた学習塾の社長と競合となる場所での開業はしないと約束したこともあり，前橋市内での開業はまったく頭にありませんでした。あちこち車を走らせ塾の候補地を探していた中で，現在の教室が別の学習塾の居抜き物件として私の目に止まりました。当時は工事現場にあるような本当に見すぼらしいプレハブの建物だったのを自費で大幅にリフォームして外観も内装も大分見栄え良くしました。開業資金はリフォーム代や塾の備品購入等でトータル５００万円位かかりました。
以前勤めていた学習塾では管理職として責任ある立場だったので，最後に指導した中３生の合格を見届け，新年度の引継ぎもしっかりと果たし，２００８年の３月末に円満退社して，一息つく間もなく４月には現在の地にクレストを開校しました。
「クレスト榛東校」という塾名にしたのは，将来的には法人にして従業員を雇い，「クレスト〇〇校」という名前で複数の教室を展開する計画でいたからです。塾を開業した当初はそのくらい自信と希望に満ちあふれていたんですよね（笑）。
あたりまえですが世の中そんなに甘くありません。何の実績もない無名の個人塾に簡単に生徒など集まるはずがありません。さらに輪をかけて開校初年度の９月にはリーマンショックがあり，深刻な不景気の逆風をもろに受けます。何ともタイミングの悪い開業だったなと当時は先の見えない不安に押しつぶされそうなくらいしんどかったです。開業から２年間は貯金を切り崩す毎日で，お盆と年末年始以外はほぼ休みなく働いていましたが，時給換算すればおそらく一般的なアルバイトの半分以下の収入位しかありませんでした。正直，家族には申し訳ない気持ちで一杯でした。
試練はさらに続きます。塾２年目の２０１０年１月には思わぬ病気を患い，群大病院で緊急入院・即手術という事態になり，一時は塾廃業の危機に立たされました。それでも入院日数を主治医に頼み込んで予定の半分にしてもらい，退院した日の夜にはフラフラな体で塾で授業を行いました。通常ならば退院後１週間は安静にしなければならないと言われていましたが，個人で商売をやっていたらそんな悠長なことは言ってられません。
試練はそれでも終わりません。
さらなる試練は次回のブログに続きます。
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