国語の力を伸ばす勉強法① | クレスト榛東校の塾ブログ 群馬県榛東村・箕郷町・金古町・吉岡町の小中学生対象の学習塾

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自分のこれまでの指導方法の整理を兼ねて,「国語の力を伸ばす勉強法」について数回に分けて書きたいと思います。

 

まず,第1回目は,高校入試における説明文や論説文などの「説明的文章の読解」についてです。

 

説明的文章の読解力に必要なのは何といっても語彙力です。

言葉の知識がなければ,文章を正しく読むことはできません。

 

説明的文章は,普段の会話では使わない言葉や,見慣れない難しい言葉が随所に出てきます。注釈として用語の説明が文章の終わりに書かれてあるときもありますが,それは問題作成者の最低限の配慮で,注釈に書かれている用語以外にも,本文中に未知なる言葉に遭遇することは多々あるでしょう。

 

読解問題が苦手な生徒は,総じて語彙力が乏しいです。言葉の知識がないがゆえに,無意識のうちに自分の推測で勝手に意味を判断しているか,その用語を読み飛ばして本文を読んでいます。

 

英語の長文読解でもそうですが,知らない英単語を文脈から意味を推測することは大切です。しかし,それは接頭辞や接尾辞の意味の違いなど多くの英単語の土台となる知識があってこそ,正しい推測が可能になるのであって,土台となる知識があやふやでは話になりません。

 

言葉の知識が乏しい生徒は,本文を1枚の大きなパズルに例えると,わからない言葉,すなわちパズルのピースがところどころ抜け落ちた状態で,そのパズルの全体像を眺めるように文章を読んでいます。当然抜け落ちたパズルのピースが少なければ,パズルの全体像はつかみやすくなりますし,抜け落ちたピースの数が多くなればなるほど,パズルの全体像,これが何の絵を描いているのか,これが何の写真なのかというのが正確につかめなくなってきます。

 

言葉の知識がないために誤読を引き起こす分かりやすい例をあげましょう。これは生徒や保護者の面談でよく話す内容なのですが,「非凡」という言葉を,中学生にぱっと黒板に書いて,これは良い意味の言葉か悪い意味の言葉かを尋ねると,たいていの生徒が「悪い意味の言葉」と答えます。おそらく非凡に使われる「非」という打消しの接頭語が「非常識」「非道」「非力」など悪い意味の言葉に使われる場合が多いので,非凡も勝手に同じ類の意味としてとらえてしまうのでしょう。しかし,「非凡」の正しい意味は「平凡にあらず」ということから「人より優れた才能を持っている」という意味になります。本文に「彼は非凡な才能の持ち主だ」と書かれてあったとき,言葉の知識がない子が,これを良い意味ではなく,全く逆の悪い意味と勘違いしてしまえば,その後に書かれている文全体をまるっきり正反対の意味で読み進めてしまうことになります。

 

1つの言葉の意味が分からないことによって,その言葉が使われている文の意味が分からなくなり,その文がかたまりとなって作られている段落全体の内容も正しくつかめなくなります。塾で指導していて,文章読解が苦手な生徒は,このような傾向がとても強い気がします。

 

では,言葉の知識を増やすにはどうしたらよいのか。漢字の練習はもちろん重要です。漢字を練習する際は熟語の成り立ちや部首の役割を意識して練習すると覚えるスピードも速くなります。また,国語の力をつけるために,たくさんの本を読みなさいと言うのは,間違ってはいませんが,正しいとも思いません。読む本の内容と読み方が何より大切です。

 

今は大人も子供も「本離れ」「読書離れ」が進んでいます。まったく本を読まないより,読んだ方がもちろん良いでしょうが,小中学生が自ら好んで読むような本(たとえば恋愛小説やSFファンタジーなどのライトノベルとか推理小説とかアニメ・映画のノベライズ版など)は入試ではまず出題されません。それらの本は,ストーリーや展開を急いで追う読み方に終始してしまうので,いくら読んでも言葉の知識はあまり増えませんし,読解力もつきません。

 

言葉の知識を増やすためには,普段の生活から「未知なる言葉」に関心を持つことです。テレビや新聞・雑誌,日常会話などでふと目にする・耳にする「未知なる言葉」にふと立ち止まって,この言葉の意味は何なのだろう?と自分で辞書でもネットでも調べようとする姿勢と習慣が大切です。身近な人に言葉の意味を聞いてもいいでしょう。「未知なる言葉」を自分でわかったつもりになって通り過ぎない。読書をするのであれば,小説とは異なる,普段自分からは選ばないようなジャンルの本をあえて読んでみる。新聞の社説やコラムを毎日読むのでも良いと思います。そのときに速く読み進めることを考えるのではなく,本文中に出てきた「未知なる言葉」に立ち止まり,まめにその意味を辞書で調べてみる。軽い飛ばし読みや乱読ではなく,時間をかけてじっくりと本文と向き合う「精読」の姿勢と習慣が身につけば,受験勉強をことさらに意識しなくても,説明的文章の読解力は必ず向上するはずです。

 

 

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