だいたい春先になると、なんとなく胸騒ぎが起こる。
普段は心の奥の方に潜んでいるのだが、この時期に
芽を吹き出してくる衝動的欲望ーーー。
先日、リンのアナログ・レコードプレーヤーの記事に
目が止まって、やたらそれが欲しくなったのだ。
それは「Majik LP12」。丁度2年前に発売されている。
30数年前、多少オーディオに凝った頃に、大阪の
日本橋商店でリンLP12は見たことがあった。
その外観は非常にシンプルながら、それに魅せられた
覚えがある。
今ネットのサイトで見る写真は、その見覚えのものと同じだ。
製品の説明を読むと、確かにプレーヤー本体はあの頃の
LP12と同じだそうだ。
その本体にモーターやトーンアーム、カートリッジなどを
付けると、かつては100万円近くに、また320万円にも
なったとか。
それを、Majikは電源部とトーンアームはタダ同然で、総額
ほぼ50万円で手に入るバーゲンプライスだというのだ。
これでレコードをかけると、一体どんな音が出るか?
アキュフェーズのセパレート・アンプとタンノイあるいはKEF
のスピーカーと似合うか。 パワーアンプが弱く、タンノイも
グリニッチだからリンでは役不足か。
しかし、今よりは音が良くなることは間違いなかろう。
夢はふくらむが、現役のマイクロを捨ててまでして、この
プレ-ヤーに賭ける意味があるか?
年金生活者にそれほどの出費が許されるのか。
あと余命は何年か。 最近は殆どレコードを聴いていない
ではないか・・などと思うと、唯の一時的欲望に終わるのか。