どうも似ていませんな。
同じ奏者のチャイコフスキーとシベリウスの写真とも似てい
ないし、エルガーの協奏曲の写真は笑っていて、全く違う。
似ていなくても、誰だか想像つきますかね。この曲なら、
この奏者の演奏を選ぶ人が多いかも知れませんから。
私は3年ほど前にブログに書いたイザベル・ヴァン・コーレン
の演奏(デイヴィス指揮ロンドン響)のレコードをずっと愛聴し
ていて、一回このCDを聴いてみたいと思っていたのです。
ともかくサン=サーンスの、このヴァイオリン協奏曲第3番
ロ短調 作品61 は、このジャンルでは私の好きなベスト5に
入ります。ベスト3に、と言ってもいいかも知れないほどです。
冒頭いきなり出るヴァイオリンは、耳にしていた音よりはやや
太い感じ。低音の倍音が響く、とでも言うのでしょうか。
テンポは速めに感じて元気がいい。
しかし、やがて出る甘い旋律は穏やかであり繊細でもあります。
ここ、大好きなところです。
そして更に甘く夢見るような、あの第2楽章、たまりません。
第3楽章は変化があり、劇的でもあってサンサーンスの魅力
一杯。
全体として、昔から聴き慣れたコーレンほどには甘い情緒が
ない代わりに、こちらは明晰さに優れているように思います。
演奏:チョン・キョンファ/ローレンス・フォスター指揮
ロンドン・シンフォニー・オーケストラ