昨年とは違った初めての内容でした。
東西南北の方向に順次向いて太陽、樹木を頭に描いて
ポーズを取り静止。その間、ずっと音楽が鳴り続ける。
音楽と言っても、殆ど旋律はなくて和音の持続です。
それは独特で、表現し難い気持ちになりました。
10~15分くらい続いたでしょうか。
ところで、今日の音楽はシューベルトのピアノ・ソナタ
第20番。ラドゥ・ルプーの弾くLP見本盤で。
シューベルトのピアノ・ソナタを私は殆ど知らない。
CDで買ったヴァレリー・アファナシエフの後期3曲以外
殆どディスクを持っていない。
アファナシエフの演奏が一般向きでないそうで、だから
ルプーの演奏を聴くとかなり印象は異なっていた。
第一冒頭の和音の強打から、すぐにそれを感じた。
アファナシエフを叙情的とすれば、ルプーは力強いリズム
に重点がある。
それだけに、第1楽章終りの静寂に受ける印象は強い。
第2楽章はうら悲しい旋律だが、心安らぐ。
中間部は全く対照的で、驚くような強烈な打音がある。
第3楽章のスケルツオは面白い。きらめく音の輝きに、
ルプーの技術が冴え渡る感じ。
中間部から最初の旋律に戻る時の趣も格別である。
第4楽章はロンド。シューベルトの最終楽章は軽いもの
が多いが、これはかなり緊張感がある。
しかし、私には真ん中の2つの楽章が良かったです。